報道写真家から

我々が信じてきた世界の姿は、本当の世界の実像なのか

写真:東ティモール

2005年03月23日 03時09分06秒 | ●東ティモール
東ティモール:ディリ

東ティモールには、奇妙な二重経済が存在する。
国内には消費財の生産設備がないため、
消費財のほぼすべては外国から入ってくる。
インドネシア、シンガポール、オーストラリアなどだ。
東ティモールの庶民が手にできるのは、主にインドネシア製の安い商品だ。
シンガポールやオーストラリアから入ってくる洗練された商品は、
庶民には高くて手が届かない。
では、これらの商品は誰が買うのか。
国連、PKF、NGOなどの外国人と一部の国内富裕層だ。
庶民は、外資系スーパーには行けないし、
外国人は、町の市場で買い物はしない。
国際機関の潤沢な資金は外資系へ。
東ティモール人のわずかなお金は、
東ティモール人の間をグルグルまわるだけだ。
誰のふところも潤わない。
国連、PKF、NGOの規模縮小とともに、
外資はビッグマネーを抱えて去っていく。

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