あの悪夢のような鳥インフルエンザによる全保護鳥獣殺処分から1年、
10月11日より、ようやく傷病鳥獣受け入れが再開されました。
正確には哺乳類の受け入れに関しては再開していたのだけど
鳥類に関しては、2度と同じ悲劇を起こさないためにも慎重を極め
計画を練り、予算を確保し、何とか設備を整えた上での再開です。
それに先立ち、先日一部が公開されました。
正面入り口とは離れた裏側の敷地に設けられた傷病動物受付所
ここで受け入れをし、保護時の状態などを詳しく聞き取り
3棟ある傷病舎に隔離して、そこで1週間様子を観察します。
そして大丈夫なら(インフルの症状が出なければ)一般の傷病舎へ移します。
と言ってもね、有り余るほどの予算があるわけないから、大変よ
予算の殆どが、新規受け入れ傷病鳥の隔離のためのプレハブなどの
設備購入に当てられたから、作業は殆どボランティアの協力を得て、
自分たちでやったのよ。
現存したプレハブを動かすにも、丸太置いてローラーにし皆で押すという
原始的方法、私たちの間では、エジプト工法と呼んでました
各棟の内部は、こんな感じ。
隣への感染を防ぐため、出来る限り区切られてる。
この中へは特別防護服でしか入れず、出る時も完全除菌します。
そして、今後、一般の傷病舎で作業するにも、この格好でします。
いくら冷房効いてるったって真夏は死にそうになるよ
そこまでやれるのは、傷病鳥獣の受け入れを止めてはいけない、
救える命は救いたい、野生へ戻せる命は戻したい、という思いだけ。
はっきり言って、確かにちゃち。
完全とは、お世辞にも言えない。
でも、これでもやらなきゃ前へ進めない。
あの悲劇を繰り返さないために、出来る限りのことをするしかない。
試行錯誤しながら一歩、一歩進んでいくしかない。
再開したとは言え、まだまだ先は見えて無いのだから。