監督:平山秀幸
原作:佐藤多佳子
脚本:奥寺佐渡子
出演:国分太一、香里奈、森永悠希、松重豊、八千草薫、伊東四朗ほか
ふとしたきっかけから落語を教えることになった落ちこぼれの若手落語家とその教室に通う生徒との人間模様を描いたヒューマンドラマ。美人なのに無愛想で口下手だったり、東京に転校してきた関西弁の少年だったり、うまく表現できない毒舌の元野球選手が、落語を学ぶことで変わっていくのが面白いし、また落語を教えることで変わっていく落ちこぼれ落語家も面白い。「会話」って相手ありきのものだし、話す相手にもよるけど、でもやっぱり自分のモチベーションというか何を言うかで全然雰囲気も違ってくる。周りの雰囲気も含めてそのとき一度しか流れない時間だからこそ面白い。今年初めて落語を聞きに行ったときに志の輔も言ってたけど、毎回違う空気が流れる会場で、その場その場で話す内容も違うこともあるというのはなんか解る気がするし当然なんだろう。とりあえず「会話」は楽しいほうがいい。また落語を聞きに行きたいなぁ。
香里奈が最後のシーンで「一生言わないと後悔する気がする」と思い切って言った言葉になんか全てが集約されている気がした。やっぱそれだな。