倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

青木島遊園地廃止問題 ~「現場」の厳しさがそこここから伝えられる~

2023-03-01 | 日記

今や大きな社会問題となっている「青木島遊園地廃止問題」ですが、この案件について 私の下(もと)にも、さまざまな方面から さまざまなご意見を頂戴するに至っています。

中でも、今回 遊園地問題に深く絡む分野…すなわち 市内(青木島以外)の児童センターや保育園のご関係者からのご意見が寄せられており、そこに「現場」を預かる関係者の悲鳴にも近い声が聞こえてくるのです。

先ず、市内の児童数600人規模の小学校の児童センターで支援員を勤める人(Aさん)は「児童センターは、子どもたちにとって「おうち」の役割を担っているの。学校で勉学に励んだ子どもたちを「おかえり!」と言って温かく迎え入れ、保護者が迎えに来るまでの間、でき得る限り伸び伸びと過ごしてもらえるよう、職員は日々不断の努力と創意工夫を重ねています。」と話してくださいます。

その一方で「現場」の大変さについても話してくださいました。

「私たちが勤める児童センターは、放課後を迎えた全ての低学年児童を受け容れています。学校においては、それぞれの学級でキメ細かくケアされているけれど、放課後となった途端に、全ての児童が一斉に「ただいま!」と来館してくるので、それら全ての児童を分け隔てなく受け容れなければならないの。それは、端(はた)で見ているよりはるかに大変なことなのよ。」とも。

そのうえでAさんは、渦中の青木島遊園地に隣接する児童センターの関係者のご労苦に対し 甚(いた)く同情の意を表されると同時に「近隣に過度とも言える配慮を重ねながらの施設運営の大変さ」を、同じ業態に勤める一人として強くおっしゃっておられました。

「いま言ったように 私たち児童センター関係者は、子どもたちの親代わりとして やり甲斐をもって放課後児童を見守っているの。でも そこにはさまざまな課題があって、その対応についても大変なのに、青木島児童センターさんは そこに加えての近隣対応でしょ。これは本当に本当に大変なことなの。これは同じく放課後児童を預かる者として痛いほど分かるわ。」と、同僚職員の心情をもって話しておられました。

 

他方、市内の別の保育園に勤務する保育士さん(Bさん)は「お出かけ保育」における危険性について指摘しておられました。

「園児の健全保育に大切な「お出かけ保育」は、一方でさまざまなリスクと背中合わせとなっています。その筆頭は やはり交通事故。」

「さきには大津市の交差点で大変な事故があったけれど、いくらこちらが交通法規を守っていても 向こうから飛び込んでくるクルマは避けようがありません。そんな不測の事故を避けるには、でき得る限り近場で(園児を)遊ばせることが一番のことなのは当然のことでしょう。」

そのうえでBさん、青木島遊園地については「あんな適地を使わせないなんて考えられない!」と語気を強めておられました。

「だって、すぐ隣りでしょ 保育園の。徒歩0分の遊び場所は 理想的に他ならない。園児のかけがえのない生命を守るためにも、あの遊園地は有効に活用すべきです。」と、保育士の責任に満ちた表情で話しておられました。

 

このお二人の話しは、勤務地(施設)は違えど 同じく子どもたちを思いつつ業務に挺身する立場として、共通するに他ならない「心の声」でありました。

青木島地区に関わりの無い人までもが、あの遊園地は存続すべきと考えています。それも、単に情緒的な理屈ではなく 合理的な理由をもって です。

このことを、行政サイドは重く受け止めるべきでありましょう。