開会中の 長野市議会 令和4年定例会は、この日(12日) 常任委員会が行なわれ、私は「総務委員会」に委員の立場で出席しました。
総務委員会は、市行政の中で 総務部・企画政策部・地域 市民生活部・消防局・会計局・財政部を所管しています。
委員会審査は 各部局ごとに時間を区切って行なわれ、追加補正された 令和4年度長野市一般会計補正予算案をはじめ 条例議案等について審査され、採決(可決)されました。
その詳細については後に譲るとしますが、この場では 各部局審査の中での「所管事項調査」における 私の発言内容についてご報告します。
「所管事項調査」とは、議案にはかからないものの 現下の社会状況下で質(ただ)すべき事項や、平素から各議員が課題(問題)としている事項について発言(質問・意見・要望)するものです。
以下、所管ごとの発言要旨です。
[総務委員会]
・公共施設マネジメントについて、本会議での部長答弁で「(商工労働課所管の)勤青ホーム体育館を(スポーツ課所管の)社会体育館へ移行することは〝可能〟と考える。」と発言した中での「可能」という表現は これまでに無い表現だったが、その真意は?と問うたところ「今後の部局横断的な検討を踏まえれば可能であるという趣旨」との旨の答弁があったことから、その発言に副(そ)って検討を進めてもらいたい旨を意見し、さらに今後 行政⇔市民⇔議会での、いわば忌憚の無い意見交換(勉強)を継続してゆくことを(本会議に引き続き)改めて要望しました。
・危機管理防災に関して、長野市の災害備蓄食材に「レトルトカレー」はあるか?の問いに「無い」との答弁でしたので「他市では災害備蓄食材に「レトルトカレー」を採用し、消費期限が近づくと(更新のため)学校給食で振る舞うなどしている。(本会議でも触れたが)長野市では社会福祉施設のレトルトカレー製造機が〝置きざらし〟になっている実態があるので、この際は これを稼働させ「レトルトカレー」を製造→長野市の災害備蓄食材に活用したどうかと考える。今後 関係者と協議を進めるので、その際はご協力願いたい。」と要望しました。
・公職選挙法(違反)について、昨年の衆院選では 高齢者福祉施設利用者への「投票干渉」がされ遺憾の極みであったが、さきの参院選の状況はどうだったかとの問いに対し、市選管は「今回は同様の事案は無かった」とのこと、その後の対応を評価すると同時に 今後も引き続き適正管理に徹するよう求めました。
・職員の「あいさつの姿勢」について これまでも会派から意見・提言を重ねており、従前より改善されてはきているが「あいさつ」は〝市民接遇の一丁目一番地〟であることから、今後も職員教育を行なう中で「先ず あいさつ」が自然発生的に行なえるよう計らってゆくことを要望しました。
[企画政策部]
・五輪問題について、現下 IOC元理事の贈収賄事件が大きな社会問題になっており、長野市出身の事業家が逮捕されたのは遺憾に尽きないところだが、一方で懸念されるのが この事件が「札幌冬季五輪招致」に及ぼす影響と考える。本市は、札幌冬季五輪開催の折には そり施設「スパイラル」の使用提供することになっているので、札幌冬季五輪招致の可否について いち早く情報を入手する必要がある。ついては、秘書課所管の東京事務所においては 関係省庁や札幌市の東京事務所等と連絡を密にし、今後の状況・情勢についてリサーチを進め 適宜・早期に情報伝達に努(務)めるよう意見しました。
・災害復興について、台風の主たる被災地である長沼地区への「帰村率」を問うたところ、破堤の直接被害を受けた津野地区においては 人口約340世帯に対し約150世帯の帰村と減少傾向にあるとの答弁が。これに対し「さきに「長沼体育館」が完全復旧(供用開始)されるなど 被災地の復旧・復興が継続的に行なわれているが、その(復興事業の)成果は、被災前に住んでいた方々が どのくらい帰村されるかに現(あらわ)されると考える。ついては、今後も復興事業を進める中、一人でも多くの住民が「もう一度 ここで暮らしたい」と思ってくださることを念頭に取り組んでいただきたい。」と要望しました。
[地域 市民生活部]
・去る5日の大規模火災について、19棟にも至る建屋が火災の被害を受けた中 家を失った世帯の心痛はいかばかりかと考える。もはや これは災害に等しいレベル。火災原因の究明等は消防局の役割だが、被災住民の今後の生活再建については「支所・住民自治協議会」を所管する地域 市民生活部の役割なので、地元の自治会・区と連携し 被災者に寄り添った適切な支援を行なうよう要望しました。
・本会議において、川中島エリアを地盤とする他議員が「防犯灯の更新手続きに時間がかかり過ぎる」との質問があったが、特に川中島町の地勢が 住宅地と農地が混在しており、それに乗じてか 夜間は果樹の陰に紛れて痴漢などの犯罪が多発しているので、防犯灯の速やかな(電球交換などの)更新は地域の社会安全維持のために欠かせぬ要件なので、(更新の)手続きを早めるよう 私の立場からも意見しました。
[消防局]
・去る5日の大規模火災について、今後の様々な対策には 消防局による火災原因究明と火災の全容分析からなる情報が基(もとい)になるので、早期のうちに明確な資料ができるよう努めていただきたい。
・消防士や救急救命士においては、災害等の最前線で まさに身体を張って社会安全を守ってくれているので、各職員が職責を全うする中で 健康被害や二次災害に巻き込まれないよう、管理者として充分に配慮するよう要望しました。
[会計局]
・工事後の適正検査について その(検査)の中に、工事後に その施設や設備が適正に使用されているか は検査項目にあるか?との問いに「(施設・設備の)使用については検査事項に含まれていない」との答弁でしたが「市や それに関連する事業の中には、税金を支弁したのに 設置後に活用されないままにされている件もあるので、検査課としても その悪しき実態をご承知いただき、今後も様々な視点で検査の目を強めていただきたい。」と要望しました。
[財政部]
・長野市をはじめ各自治体は、経済復興を期して「チケット事業」など様々な事業を展開しており そのこと自体は評価するところだが、市民の中には その恩恵からこぼれる人も少なからず居ることから、市の財政当局においては 経済支援を推進するだけではなく、かかる厳しい環境の中での生活を余儀なくされる市民の存在を常に心に留めて 経済政策に臨んでもらいたい旨を意見しました。
ある日の朝、西の方(かた)の小山(中尾山)が 晩夏の穏やかな景色を見せてくれていました。
地域の風光を愛(め)でながら、一方で 市政に課題が山積していることを再認識したところでありました。
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