この日(15日)、長野市長沼区津野に住まわれ、さきの『令和元年東日本台風』の被災者となってしまった 旧知のMさんに乞われ「長沼復興道路」の線形(設計)について相談を受けたことから、所管(建設部道路課)職員の立ち会いを求め 要望(原地調査)に臨みました。
三寒四温が続いた長野市エリアは、つい この間に開花宣言が出されたと思ったら一気に開花が進み、早くも〝花散らしの雨風〟が すさぶ陽気となっています。
『令和元年東日本台風』で千曲川堤防が破堤した長沼エリアの「桜つづみ堤防」の桜も満開となっており、あれから3回目の春を迎えるに至っています。
桜花の向こうでは、引き続きに亘る復旧工事(堤防道路(側道)設置)が行なわれていました(このレポートについては後日に譲ります)
私に電話をくれたMさんは 自宅(土地)が長沼区津野にあり、図らずも さきの台風の破堤に伴う洪水で、自宅を含む土地全体が水害に見舞われてしまいました。
(Mさんの自宅・土地の被災状況/本人の承諾を取って掲載)
Mさんの自宅・土地は、まさに破堤による洪水の〝流域〟のど真ん中に位置していたことから、家屋敷はもとより 数年前から 土地の空(あ)き部分を活用して設置していた「ソーラーパネル」の基板・自家用車など一切がっさいを失うこととなってしまったのです。
その後、自宅の移転を余儀なくされたMさんでしたが、自己所有の土地に設置したソーラーパネルは自己資金により再設置し、厳しい状況の中 売電収入を糧(かて)の一つとするべく運用を再開しておられます。
そのMさんの土地を「長沼復興道路」が縦走することとなったのですが、その線形(設計)によっては Mさんのソーラーパネル事業に影響が生じる可能性が認められたことから、図面(設計)の段階で 影響が最小限に止(とど)められるよう調整を願いたい、とのことでありました。
「長沼復興道路」は、国道18号線(アップルライン)から 今後建設される「長沼防災ステーション」を結ぶ連絡道路です。
この地区の道路(市道)は 狭隘(きょうあい)で、さきの台風の際には多くの土砂や被災物で道路が覆われ 車両の行き来にも大きな支障が生じたことから、これを轍(てつ)として 一定程度の幅員を有する連絡道路を整備しようというものです。
道路自体は「津野」交差点から地区内を抜ける市道を活用し、途中から緩やかに南→東方向にカーブを描きながら「防災ステーション」に到達する計画となっています。
で、この道路の要(かなめ)となる〝緩やかな南→東方向のカーブ〟の部分の殆(ほとん)どが 件(くだん)のMさんの土地にかかっており、それがそのまま Mさんのソーラーパネル事業に影響を及ぼすことになるようなのです。
現地に足を運んだ職員に対し Mさんの方から、道路の線形によっては、Mさんのソーラーパネルの一部を移動または撤去しなければならなくなることを憂慮する声が寄せられました。
これに対し 担当課(道路課)職員は「今は設計の段階で 微調整が効くので、今後 Mさんのお考え(要望)も充分配慮に入れながら 作業(設計)に臨んでゆきます。」とのこと。
但し この公共事業の性格が「災害対応(道路)」であり、有事の際には大型の緊急車両が通行することから、大きなカーブが生じさせることは望ましくなく できれば限りなく直線に近い形(線形)で造成すべきこと・また 道路の構造計算の規定によって カーブのR(曲線)には上限もあることから、その辺りはご理解をいただきながら進めさせていただきたいとのこと、それについてはMさんも(長野ことばで)「そーどこじゃねぇ(もちろんだよ)。」とのことでありました。
私の方からは「このMさんを初め 多くの被災者の方々は、不測の自然災害によって平穏な日常生活を奪われたあげく、地権者におかれては 復旧事業の一環とはいえ大切な自己所有地を供出するご英断をされています。市(職員)においては、とりわけ被災地住民を巻き込んだ公共事業については 常に被災者の方々の心情に寄り添いながら丁寧かつ常時に亘る状況報告・事業計画説明を行ない、微細に亘ってご納得を得たうえで 最後には住民も市も「やって良かった」と心から思い合える事業となるよう努めてください。」と申し上げたところです。
あれから3年が経過しましたが、復興は まだまだ道半ばであります。
◆ 長野市コロナ報告
4月15日(金)、長野市内で新たに259例のコロナ陽性感染者の発生が報告されています。
4/15(金) 長野市におけるコロナ感染症の発生について [PDFファイル]
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https://www.city.nagano.nagano.jp/uploaded/attachment/746015.pdf
高止まり状態の長野市…その要因の一つに、子どもからの感染(家族感染)は1人の子どもから複数の大人(例えば両親)に感染する〝倍倍ゲームリスク〟があり、(感染者が)増えることはあっても なかなか減少には転じないという事象があるようです。
難しい状況ですが、それらを踏まえた対応(対策)が求められています。