要となる智を継ぐもの

株式投資についてつらつらと書くブログ(走り書き)。誤字脱字計算間違い多数。補正・修正は読み手側でしてください。

株価の構成元素

2024-07-18 14:15:28 | 投資日記
株価の構成元素は主に三つ、売上、営利率(経常率)、そしてPER。
でそれぞれは以下に依拠する。

売上は需要に、営利率は独占力(価格行使力)に、PERは投資家の共同幻想に依存する。

まぁ抽象的だよね。抽象的なんだけど、実際問題そういうものだと僕は理解している。
結局のところまだまだ需要があり、価格行使力が今後ますます高まり、それでいて割安なものが最良。

投資対象は上記からスコアリングするとよいと思っている。
よく分からないなら投資するべきではない。

SHIFTよ、来い

2024-07-10 21:33:15 | 投資日記
優良企業が異常な事態に直面し、株価が適切に評価されなくなる時。
絶好の投資機会はこういう時に訪れる。

とは言っても、絶対安全ってわけではない。

例えば
成長してても慢性的な販管費高で利益死んだまま成長も死ぬとか。
テストビジネスがAIに駆逐されるとか。
SI化、コンサル化がコケて低利益の会社になり八方塞がりで売上成長も消えるとか。

しかしながらその懸念を考慮しても、全然買える。
でも1万は割ってもらわないとな。博打は極力したくないので。
上手く下がってくれればPF上限4割いれたい。
下がらなかったら、あんまり買わないかな。

まぁ、そもそも最初から弱含みだしね。今期予想、下限上限のレンジで予想してるし。
下限値は前期並み。勝手に凄い成長を期待してるだけ。そのギャップで株価が下がってきている。

で、前期並みも超えて減益する感じか。前にも書いた気がするけどあれよ、成長企業の減益理由。
期初計画で売り上げ計画を立てその前提で投資計画(原価・販管費投資)を立てる。
で、売上が計画通りいかなくても投資計画は計画通りいってしまう。これにより減益になる。

しかしながら成長七難隠すというけども、来期以降に多少、販管費増大を抑制すればいいだけの話。
来期以降に売上成長余地がある場合、今期のあぶれた分を当て込めばいい。はい。終わり。
あれだけKPIで縛り切ってる会社にそれができないはずは…ない。
そしてこれが、一番のリスクなんだよねぇ。そんなはずなかったのに…っていうね。

過去四半世紀の売上利益率の推移

2024-07-04 16:15:09 | 投資日記


端的に、売上利益率高すぎると減りますよ。という感じ。

でもこれ産業、業種、業態によって全然違うので参考程度にしておいたほうがいい。
後、データそのものも1500銘柄ちょっとしかない。四半世紀の間に上場継続してたのは2000社程度。
飛び値データとか使えないデータ500銘柄程度除いて残ったのが1500銘柄。なのでバイアスはそれなりにかかってる。

とはいっても、同一事業体の過去と現在なので、凡そ高すぎる利益率はやられると思っておいていいのかな。
やられる理由はいろいろあるだろうね。競合に突き上げ食らう、産業自体のシュリンクで割を食わされる、組織病(内部肥大)、放漫経営etc。

まぁ、一応、データ上では5%が分水嶺。5%未満はおしなべて利益率向上が見込める(見込めた)。
5%以上は利益が減少する傾向がある(あった)。
過去四半世紀はそうだった。次の四半世紀は知りません。でも多分、似たようなもんじゃないかと思う。

当たり前だけど、売上営業利益率10%だと最大でも変化率10倍なんだよね。売上を超える利益率は出せないから。
いや、まぁ出せるか…特別利益とか営業外利益で。でもそれはあくまでも例外。
因みにここで使ってるのは経常利益(だった気がする)。確か営利に営業外損益加えてた(気がする)。

投資家の成績目安。アベノミクスから資産5倍が偏差値50。

2024-07-02 17:41:41 | 投資日記
株式投資家の成績目安。ある程度長くやってる場合で考える。

投資家に対するスクリーニング。簡易版。具体的には
2012年年末の資産を1倍として、現時点で5倍になってれば偏差値50。
というのも、日経平均が4倍。そして11年間の配当再投資分を鑑みて20%程度として4.8倍。切上げて5倍。

という事で目安として5倍。追加で資金投入したりワンチャン当てたとかも考えると、10-12倍で偏差値60って感じかな。
イメージね。イメージ。20倍超えたあたりでなんか持ってるぞって感じか。

え?お前はどうなんだって?
僕は不動産投資とか事業投資とか、他の事やってたんで…(逃)。

高配当利回り銘柄のリターンは市場平均を上回る。

2024-07-02 13:36:09 | 投資日記
さっきやったPERのついでに配当利回り上位勢も見てみた。
普通に高いな、という印象。PERと同じ位の違い、利回り上位1割は年平均リターン8%、下位1割は3%、平均5.9%とか。

以下の本で日経平均リターンを3.86%上回ったと書いてるんだけど、まぁ多分そんな感じになるんだろうな。
オートモードで月に23.5万円が入ってくる「超配当」株投資 日経平均リターンを3.86%上回った“割安買い”の極意



ただ、自分の計測が雑でそこから間違ったリターン推定している可能性も大いにあるので鵜呑みにしない方がいいかな。
あくまでもそういう傾向はあるって感じで。

まぁ何はともあれ、

買う時は
PERは低いほうがよく(PERの切り上げが期待できる)、
配当利回りや還元性向は高いほうがよく(インカムでもリターン取れる)、
売上成長は高いほうがよく(後で収穫できる)、
売上利益率は低いほうがいい(切り上げが期待できる)

売る時は
PERは高いほうがよく、
売上利益率は高いほうがいい

という感じか。当たり前だけど。

続:四半世紀リターンを見ていて思う事 (PER)

2024-07-02 13:03:11 | 投資日記
2000年から2024年までのリターンをざっくりサンプリングしたけど、ちょっと物足りない。
ちゃんと全部見てみよう、要素ごとに検討してみようという事で少し深堀。

で、取った。なんかちょっと認識のずれが合ったりもしたのでそれらも踏まえて、
要素ごとに検討してみましょう。まずはPER。


このグラフは2000年当時のPERを初期値として、それから年率でPERがどの程度動いたのかというグラフ。
なお、初期PER120倍以上と4倍以下は除去。グラフの通り、高PERは殺され、低PERは生かされる。


もう少し細かく見てみるとこれ↓PER4倍~30倍銘柄のその後の推移。

凡そ

PER20倍以上:高確率で評価引き下げが入る。
PER15-20倍:イーブン。
PER10-15倍:かなりの割合で評価の引き上げ発生。
PER10倍以下:原則評価引き上げ。

まぁ四半世紀というそこそこ長いスパンで見てこんな感じ。短年単位ではこうはいかない。
それでも、年平均でそこそこインパクト強めのリターン寄与がある。PER一桁台は平均で5%弱ってところか。

ただし、これ、株価の変動だけでこうなっているわけじゃないのは留意するべし。
要はEPS側の変動も考えないとならない。例えばEPSが低下すればPERは切り上がる。

じゃあPERが低いと一律減益していくのか?というとそういう訳でもない。ないわけではないけど。
以下は初期PERと年率利益変化のプロット。


PERのそれと比べてかなりばらけている。そして、気持ち、PER高いほうが年率利益変化が良い。
結果として、低PERは平均よりもリターンが高い。
例えばPER下位(割安)1割の平均リターンは8.0%、上位(割高)1割のそれは3.1%、全体では5.9%。



ROE=収穫倍率とその制約条件と失敗した場合の末路

2024-07-01 12:17:37 | 投資日記
一粒蒔いて何粒収穫できるのか。昔のヨーロッパでは凡そ2-5倍程度。エジプトやメソポタミアでは20ー30倍程度だったとか。
この投入に対する取れ高って概念は汎用的で、ROEとかでも同じことが言えるんだよね。

投入資本に対してどれだけ利益が収穫できるのか。金という種をまいて金を収穫する。
収穫倍率よりは相当低いけど、それでも投入分除いて数%は取れる。

で、まぁここで大事だなぁと思うのは結局のところ、そういう美味しい大地は限られているって話。
例えば収穫倍率30倍だから毎年蒔き続ければ10数年後には全世界に小麦が栽培されることになる。
でも実際、制約条件としてその収穫倍率が可能な土地は限られている。その他にもいろんな制約条件がある。

投資をする上で大事なことは、この収穫倍率がどのくらいあるのか、だけではなくて、どんな制約条件が付いているのか、
どこまでなら現実的にいけるのか、十分な余地がある程度明確に見える場合のみにやるべきッて事。そこら辺を見誤ると本当に悲惨なことになる。


この写真のようにエジプトナイル流域で耕作可能な部分は一目瞭然。
灌漑や地形等の制約条件で多少増減するだろうけど凡そ草生えてる部分は行けそう。
そういうのを考えないで、ただ凄い成長してるからといって高値で投資すると死んじゃうよって感じ。
サハラ砂漠まで耕作可能って前提条件で値付けされた割高株なんてかったら死んじゃうよね。当たり前だけど。

ガラスの天井っていうのかな。ちょっと意味違うか。ここでいうのは、成長余地が見えてないときほど注意が必要ってことね。
「まだいける、まだまだいける」といって拡大路線を突き進んでいき、結果としてこのガラスの天井にぶつかって業績死亡。
残ったのは拡大路線の残骸として採用された設備や人的資本。売上貢献できないのに固定コストはいっちょ前で利益を蝕むという事態。
これ、突然死ぬこともあるしじわじわ死ぬこともある。ジワジワ死ぬのは小売り系が多いかな。サンマルクとか、ABCマートとか。そろそろコメリも仲間入りしそうかな。
売上増えても利益がついてこない。結果として利益率低下。それもとても奇麗な滑らかな墜ち方。競争激化というより、自社店舗でカニばってるよね。みたいな。

これは本当によく見る光景。まじ注意しようね。