kyon's日誌

つれづれに・・・

忘れていた詩集

2015年12月24日 | 日記
Xmas前夜祭・・・っつう日なのかな?
突然だけど、ある詩の一辺を書いてみます・・

*************

二人がむつまじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちのどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆっくり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸が熱くなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい

*************吉野弘・詩集「祝婚歌」

吉野弘さんの詩はとにかく優しさで溢れている。何だかじわじわと、しみじみと、ほわわ~んと思えるのがいい。

若い頃、立花道三の詩集か吉野弘の詩集を持ち、ベッドに潜るといいですよ・・・
などと、言った御仁がいました。
言われるようにレモンティーも入れて・・・なんて、小じゃれたことを言って誤魔化したヤツに失恋したのだったけど(笑)

でも、その頃にはよくよく分かってはいなかった(苦笑)
古本屋で立原道三の詩集を探して神田の本屋街を歩いたっけね(笑)
吉野弘さんの詩集はすっかり頭の中から消えていた。
一つを覚えようとすると一つ忘れる(笑)今も同じだ~(笑)
それを先だっての本屋でふと見つけてしまった。
う~む・・・と思いながら、つい買ってしまった。
あんがい情け無いタイプのワタシなのだとあらためてまた分かってしまった(笑)

けれど、一つ分かった事がある。
今の年代だから受け入れたり分かったつもりになったりが出来る・・・あれから40年以上も経つ(笑)
人生は面白いなぁ~と、何気に・・・ひとしきり思う・・・
もうしっかりオバサンなのだけどね・・(笑)
オバサンにも青春はあったのさ(#^.^#)
コメント (8)
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