二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2012 J2第27節 京都vs鳥取

2012-08-05 | 蹴球

京都サンガF.C.○3-1●ガイナーレ鳥取
54'駒井善成
64'安藤淳
88'駒井善成
          89'美尾敦

■力の差
 ベスト4に進出したサッカー五輪代表が躍進を続ける理由は、「ボールを奪ってから攻撃に反転する速さ」にあるだろう。特に清武は存在そものがスイッチのようで、彼自身が奪ったボールをすぐに攻撃へとスイッチさせてしまう。ひるがえってこの京都-鳥取、攻守の切り替えが速かったのは、どちらかと言えば鳥取だったように思えた。ただし、寄せは速いがその先がまったく繋がらない。モタつく鳥取を尻目に、DF・ロイスミスのバックパスミスを目ざとく奪った駒井善成が落ち着いて先制点。ここからは終始京都ペースで進んだ。夏場でも後半になってもきちんと組織的に走れるチームとそうでないチームの差を実感した感じ。これを発揮することは割と難しいと思うんだけれども、力の差を見せつけた。

■最適なフォーメーションは?
 この試合、大木監督は結局、宮吉拓実の1トップに工藤浩平・中村充孝・駒井という3枚を並べるという布陣で戦った。だが、結論としてはイマイチ。宮吉の裏狙いもさほど決まらず、ボールの収めどころも無い状態。結果的には工藤と駒井の献身的なフリーランが相手を消耗させたことは評価に値するのだが、1トップを担った宮吉は長所を出せぬままに終わった。
 もちろん、鳥取の出足が速かったのもある。だけれども主体的な攻撃が不発に終わったのは今後の課題。おそらく、次節の東京ヴェルディはそんな甘さは微塵も見せてくれないだろう。中村充孝はせっかくボールに触れる機会が多いのだから、もう少し精度を上げるべきだった。駒井の「抜け目のなさ」がこのゲームを救ったが、宮吉1トップでやるならば、中村はきっちりと何点か沈める働きはしてもらいたかった。 


〈京右衛門的採点〉
水谷 6.0 …守備機会も少なかったがピンチも確実にセーブ。頼もしい。
安藤 6.5 …常に前から勝負する意識があった。2点目のヘッドも見事。
染谷 6.0 …良い意味で目立たなかったが終始いい対応。イエローカードは余分。
バヤリッツァ 6.0 …前で潰して後ろでカバーし、安心して見られる出来。
福村 5.5 …無難にプレーしたものの、前に出るのか守るのか曖昧だった。。
倉貫 6.0 …前節とは一転、安定感抜群。機を見て戻り、機をみていいスルーパス。
中山 5.5 …簡単なボールを収められずピンチになる場面も。攻撃には絡めなかった。
工藤 6.5 …得点には結びつかなくてもチャンスを作り続ける。好調さを実感。
中村 6.0 …チャンスは山のように作ったが、ややリズムが独自すぎたか。
駒井 6.5 …報われないフリーランを繰り返したが、先制点と3点目として結実。
宮吉 5.5 …ボールを引き出すことは出来なかったが、3点目アシスト。
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内藤 5.5 …長所も短所もなく、時間は経過した。
久保 ――
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大木監督 6.0 …内容的に賞賛されるものではないが、結果的には駒井を活かせた。