森の空想ブログ

宮崎県の森で大規模な盗伐がくり返されている[「山の声」を聞くとき<1>]



以下は宮崎日日新聞の記事要約。
    ☆☆☆
9月1日付 宮崎市加江田の山林で、所有者が知らないうちにスギが伐採されたとして、同市の住民ら6人が31日、立木を購入し伐採する素材生産業者(宮崎市)と、山林買い付けの仲介業者(同)の代表を相手取り、計約4400万円の損害賠償を求め宮崎地裁に提訴した。原告の弁護士によると、森林の盗伐が相次いでいる県内で、被害者らによる集団訴訟は珍しいという。原告らは「収穫の時に奪われ次に植える資金もない」などと訴えている。

10月6日付 木の伐採に必要な書類を偽造して行政機関に提出させ、所有者に無断で木を伐採させ窃取したとして、宮崎北署と県警生活環境課は5日、有印私文書偽造・同行使、森林法違反(森林窃盗)の疑いで、伐採の仲介などを行う会社の役員の男女と、林業仲介業の女の計3容疑者を逮捕した。

10月8日付 県内で相次いでいるスギの「盗伐」「誤伐」などの違法伐採対策に、県など関係機関が頭を悩ませている。山林の境界を知らない所有者が多いことも横行する要因の一つに挙げられる。業者が判明して警察に相談しても、盗伐かどうかの立証が難しく、“泣き寝入り”するケースも。県はパトロール強化に乗り出すが、関係者は「行政の対策だけでは限界もある」と話す。

10月28日付 宮崎市の山林を所有者に無断で伐採し、スギを盗んだなどとして林業仲介業の男女3人が今月逮捕された事件を受け、「県盗伐被害者の会」(海老原裕美会長、17人)は27日、伐採届の提出先となった宮崎市に対し、徹底した調査を求める申し入れ書を提出した。



この事件は、10月7日・TB系テレビ「報道特集」でも取り上げられ、全国ニュースとして流れた。
以下はその番組インフォメーションから。

ブローカーの一人は急増する無断伐採について明らかに盗伐で、悪質な業者は多いと話している。延岡市の山には無造作にスギやヒノキが大量に切り倒されている。これは所有者の女性が運び出される前に気づいたもので、切られた数は1200本~1700本、被害金額は約600万円~800万円とされている。伐採に関わった複数のブローカーは、山林の所有者を名乗る女性が現れて信じてしまったと話している。このケースでは伐採現場の下に水力発電所があり、雨で伐採された木が流されれば施設を破壊してしまうなどの懸念がある。伐採された木を運び出すためには莫大の費用がかかり、犯罪の証拠になるという思いから手をつけることができず、地元警察署に被害届を出しているが受理されていない。宮崎県警に寄せられた伐採に関する相談件数は119件だが、被害届が受理されたのは7件のみ。

その反響をツイッターから。
・宮崎県、宮崎市、警察の対応に疑問。何故、テレビの取材前に被害届出を受付けず、捜査しなかったのか。役所の人は、被害者をはじめ環境破壊に心を痛めなかったのだろうか。
・盗伐した木材の利用を紹介しているが、なかには、ソーラーパネルの設置を目的としている中国人業者もいるという。だから山を丸裸にする。犯罪の首謀者はブローカーなのかどうか、という点が気になる。
・他人が所有する杉などの山林を無断で伐採する「盗伐」の問題を取り上げているが、「森林法」の不備から抜け道があり、警察も取り合わず、全く摘発されないとのこと。そう言えば、「森林法」は共謀罪の適用となって議論を呼んだ法律。共謀罪適用より盗んだ者勝ちのこちらの解決が先だろう。
など多数の意見が寄せられている。



写真3点は昨日(10月30日)訪れた加江田地区。一昨日の台風被害が甚大。図らずもこの上流部が大規模盗伐が表面化した地区で、明らかなその影響の実態を目撃したのである。
・続きは明日。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事