江戸東京博物館で開催中の「二条城展」に行って来ました。
素晴らしくバブリーな印象の「江戸東京博物館」(平成5年完成)
7階建の巨大な建物で、上階部分を柱に支えられたこの広大な空間は、
1階ではなく東京江戸広場と呼ばれる3階部分にあたります。
企画展示室(二条城展)はこの広場の下の1階、
常設展示室が広場の上部、5~6階部分になります。
世界遺産の二条城。
国宝の二の丸御殿をはじめ、22棟の建物が重要文化財に指定され、
3000面を超える障壁画のうち、1016面の障壁画が重要文化財になっています。
この展覧会では、重要文化財の障壁画を中心に、
絵画・彫刻をはじめとするさまざまな史料で築城から現在までを紹介しています。
(企画展示室は撮影禁止なのでパンフレットで紹介)
2000年以降、二条城の障壁画は、
複製品(模写)への入れ替えが進んでいるそうです。
貴重なオリジナルを適切な状態で保管し、劣化を防ぐためです。
したがって、障壁画の「実物」を間近で見る機会は、
今後ますます、このような特別展に限られるようになるでしょう。
やはりどんなに精巧に複製されようとも、オリジナルに勝るものはありません。
ひとつひとつの線や色は、数百年前に生きた画家がまさにそこに筆を運び、
ひとつひとつのキズや汚れは、それぞれについた理由があります。
原画と模写の区別がつくほど目が肥えているわけではありません。
しかし、いま自分の目に映っているものは、
慶喜公など、歴史上の人々が見た物と同じものだと思うと、
彼らと同じ時間と空間を共有しているような不思議な気持ちになります。
それがわざわざ足を運んで「実物」を見る醍醐味でもあります。
ついでに常設展示場も紹介します。
こちらは一部の展示品を除き、写真撮影はOKです。
常設展示室に入ると、いきなり日本橋が復元されています。
下から眺めるとこんな感じです。
日本橋をはさんで左側が江戸ゾーン。
写真は復元された芝居小屋の「中村座」です。
日本橋の右側が東京ゾーン。
写真は朝野新聞社(文明開化の頃の復元建物)です。
館内はとても広く、史料の展示だけでなく、
建物などの復元展示が多く、見聞きに加えて体感できるのが特徴です。
小さな子供から大人まで、楽しく学ぶことができます。
江戸時代の草子絵屋の実物大復元。
東京ゾーン(明治以降の東京)の展示も興味深いです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます