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くろたり庵/Kurotari's blog~since 2009

総務系サラリーマンの世に出ない言葉

クレーマー扱いされないために(10)

2011-01-25 23:58:04 | 正しいクレームのつけ方
正しいクレームのつけ方【発言編】

その9.「客を疑うのか」って言われると、ますます疑いたくなるのです。

「事実関係を調査のうえ回答させていただきます」
「原因を調べたうえで対応を検討させていただきます」
「レシートはお持ちでしょうか」
「現物はお手元にお持ちですか」

業種によって言い方はさまざまでしょうが、
クレームに対してすぐに結論を出さず、このような回答をすると、
「おまえのところは客を疑うのか!」「客を信用しないのか」などと息巻く人がいます。

これは別に疑っているわけではなく、規則通りの対応をしているだけなのですが、
あまり過剰に「疑うのか!」「信用しないのか!」などと反応されると、
「何か不都合なことでも?」と疑心暗鬼になってしまいます。

「こちらは客だぞ」「客に向かって・・・」など、
やたら自分は客であることを強調する場合も同様です。

うしろめたいものがないクレームは、いつも正々堂々として余裕があります。
客である自分の立場を誇示したり、担当者の言葉の揚げ足をとったりしません。
なぜなら、自分の主張に裏がないからです。

刑事ドラマでも、犯人に限って、
「証拠はあるのか!証拠は!」と言うじゃないですか。
それと同じなのです。





クレーマー扱いされないために(9)

2011-01-20 23:11:00 | 正しいクレームのつけ方
正しいクレームのつけ方【発言編】

その8.「以前にもしてもらった」「〇〇社はしてくれた」って、初めてじゃないの?

クレームを繰り返す人は、あまり意識していないのかもしれませんが、
クレームを受けるほうからすると、これほど不思議な言葉はありません。

もともとクレームは、会社やお店にとってはあってはならないレアな出来事。
それなのに、「以前にしてもらった」「前任者はやってくれた」「〇〇社はしてくれた」
などと、同一人物による二度目、三度目を臭わせる申し出。

「果たしてこれは?」と眉に唾つけるのが人情というものです。
もちろんそんなことはおくびにも出しはしませんが。

クレームをつけるほうにしてみれば、 
前例があれば、要求もすんなりと通りやすいと思うのでしょうが、
それはまったくの逆効果です。

今時の企業は、そんなに甘くありません。
仮にそれが事実であったとしても、「前回は前回」「他社は他社」です。
毎回、きちんと事実関係を検証し、
その都度、解決策を検討するのがクレーム処理のセオリーなのです。

したがってつまらない思い込みで、うかつなことを言って、
クレーム常習者だと思われては、自分にとって大きな損なのです。



クレーマー扱いされないために(8)

2011-01-18 23:05:00 | 正しいクレームのつけ方
正しいクレームのつけ方【発言編】

その7.「もしも」の連発で困らせない

「もしも子供だったら・・・」
「もしも病気になったら・・・」
「もしも1メートルずれていたら・・・」
「もしも・・・だったらどうするつもりか?」

仮定の質問を連発するのも悪質クレーマーの特徴です。

まさか「そうじゃなくて良かったですね」とも応えられず、
担当者は、ただひたすら平身低頭するしかありません。

するとますますエキサイトし、
担当者を困らせるのが、このタイプの特徴でもあります。

本人は意識していないのかもしれませんが、
このような発言は、クレームを実損以上の過大なものに感じさせようとし、
実損以上の過大な要求を引き出そうとする行為であるとみなされます。

保険会社が「もし子供が同乗していたら・・・」などといった、
仮定の話に保険金を支払わないのと同じように、
クレームについても、企業が実損以上の対応(補償)をすることはありません。

「もしも」の連発は担当者を困らせ、解決を遅らせる原因になるだけです。



クレーマー扱いされないために(7)

2011-01-17 23:21:00 | 正しいクレームのつけ方
正しいクレームのつけ方【発言編】

その6.「土下座しろ」って、人権無視もほどほどに。

飲食店でアルバイトをしていた妻が、
お釣りを間違えて「土下座して謝れ」と言われたそうです。

悪質なクレームの常習者には、
とかくクレームの原因に対して要求のアンバランスさが見られます。
それは鬼の首でもとったような振る舞いに表れたり、
まるで原因とは無関係の攻撃になったりします。

「膝をつき、手をついて謝罪する」と言う行為は、
自発的にするから意味があるのであって、
それを要求するという行為は、相手を辱しめようとする行為に他なりません。

悪質クレーマーの中には、このような強要行為だけでなく、
担当者の人格や容貌を誹謗中傷する者が少なくありません。

「おまえのバカ面を見ていると腹が立つ」
「おまえのような奴が社会がをだめにする」
「おまえみたいな親がいるから、日本の子供はバカばかり」
これまで見聞きしてきた罵詈雑言の数々は、
担当者本人にとどまらず、担当者の家族にまで及ぶものもありました。

何を言っても辛抱強く謝罪するクレーム対応担当者を相手にしていると、
クレームを言う側も次第に興奮し、あるいは自分が偉くなったものと勘違いして、
何を言っても、どのような立ち振る舞いをしても良いと思ってしまうのかもしれません。

このような、本来のクレームの原因とは無関係の発言で、
担当者の人格を傷つけ、優位に立とうとする者は悪質クレーマーと判断されます。

弁護士に言わせると、
これはもはやクレームではなく、人権侵害であると言います。
人権を侵害されてまで、相手の要求に応じる必要はありません、と。



クレーマー扱いされないために(6)

2011-01-15 23:32:00 | 正しいクレームのつけ方
正しいクレームのつけ方【発言編】

その5.「すぐ来い」「すぐやれ」「〇〇しろ」と命令しない。

何時であろうと、どんな状況であろうと、
「すぐ来い」とか「すぐ電話しろ」「すぐに持ってこい」などと命令する人がいます。

人には人それぞれの生活や事情があるのはわかります。
だから「休日が空いている」と言われれば休日に訪問するし、
「夜しか時間がない」と言われれば夜に訪ねていきます。
「何時に電話しろ」と言われれば、その時間に電話をかけます。

しかし、このような事例とは別に、
こちらの都合などまったくお構いなしに、
電話で「話しがあるからすぐ来い」と命令する人がいます。
夜の11時や12時に携帯電話をかけてきて、つながらなかったりすると、
「反省していない」「誠意がない」などとそしる者もいます。

自分の都合や気分で電話をかけ、命令する。

彼らが相手にしているのは、会社やお店であって、
担当者という人間を相手にしている認識がないのかもしれません。
あるいは、担当者を自分の意(命令)のままに動かし、
相手よりも優位に立ったつもりになっているのかもしれません。

でも担当者にも生活があり、人格というものがあります。

たとえ会社のカスタマーコールセンターが24時間受付であっても、
クレーム対応担当者は一人の人間であり、機械などではないのです。

対応している担当者も人間である。
それを忘れたとき、人は悪質クレーマーとなります。