院長室から

日々の診療、子育て中のつぶやき

C型肝炎の勉強してきました。

2012-11-21 06:57:07 | インポート
昨日は幸手でC型肝炎の勉強会がありました。
最近の治療についてのお話は、獨協医大越谷病院の玉野先生に伺いました。消化器内科専門医でなくてもわかりやすい内容でした。症例発表は済生会病院の先生が行っていましたが、あいにく到着が遅れ途中からしか聞くことが出来ませんでした。

C型肝炎のウイルスを持っている人は300万人ほどいるそうで、特に高齢の方に多いです。
C型肝炎ウイルスに感染すると、自然に治癒する(ウイルスがいなくなる)方もいますが、多くは20年から30年ほどで肝硬変→肝細胞がんを発症するため怖い病気です。特に癌は高齢になると出やすくなります。
ですので、出来るだけウイルスをやっつけたいのですが、これまでの治療では上手くいかない方が40%ほどいらっしゃいました。

昨年新しい薬が発売されてから、ウイルスを攻撃する治療の成功率は飛躍的に上昇して、従来効きにくかったタイプの方も3者併用療法を行えばかなり上手くいくそうです。ただし、副作用が強く出る恐れがあるため、今のところ皮膚科専門医が常勤している病院でないと受けられないので、治療が出来る病院は限られています。このような集中的な治療は以前は、現在ははっきりした線引きはないものの65歳くらいまでは行う専門医の先生が多いとのことでした。
さらに今後も新たな創薬が期待されており、今後C型肝炎は撲滅される可能性があるとのお話で非常に期待が持てそうです。





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