院長室から

日々の診療、子育て中のつぶやき

山に登ってきました。

2014-07-28 17:35:51 | インポート

今年は夏に富士登山を予定しています。
実は3年計画で、少しずつ上る山をグレードアップしてきました。
いよいよ来月のぼりますので、
直前足慣らしに、富士山近くの山に行ってきました。

毛無山といって2000メートル弱の低山ですが、登山口からの標高差がかなりあるためけっこうきつかったです。

5時前に家を出て7時40分過ぎに登山口到着。
8時前には上り始めましたが、登山口からすぐのところで道を間違え、20分くらい行ったり来たりしました。
9合目まではかなり険しいのぼりが続き、12時少し前に何とか登頂。
頂上でお約束のカップラーメンを食べ3時30分頃に下山終了しました。
帰りの中央高速で事故渋滞に巻き込まれ自宅についたのは8時でした。

こう書くとすぐですが、子供との体力差はつくばかり。
奴は以前は疲れて機嫌が悪くなってましたが、
こちらが汗びっしょりになり、ヘロヘロになって登っている間も
元気に恐竜の解説をしながら上機嫌で先をいってます。
くだりもそこは滑るよとか気を使われてしまい、
今日は私だけ全身筋肉痛で、子供はぴんぴんしています。
階段を降りるのがつらいです。

今日はたまたま外来でも週末山登りに行きましたという方が
お二人いて、一緒に筋肉痛をなぐさめあってました。

冬山は危険でやらないので、せいぜい10月くらいまでですが、
月一回くらいはこんな”思いっきり体を動かしてやったぜ”
という日を作りたいなあ。


骨粗しょう症のお薬と顎骨壊死は無関係

2014-07-23 09:00:28 | インポート

昨夜は、医科歯科合同のカンファレンスに出てきました。
演者は松本歯科大学の田口教授でした。

骨粗しょう症でビスフォスフォネート(BP)薬というのがあります。
朝起きてすぐに飲み30分以上は飲み食いしない薬というと
”ああ、あれね”とピンとくる女性は結構いらっしゃると思います。

骨粗しょう症は70歳以上の女性に多く、80歳以上になって骨折を起こすと
そのまま寝たきりになってしまうことがあり、
頑張って骨折を予防したい病気です。

これまで、BP薬を飲んでいると抜歯の際に顎骨壊死を起こすとのことで
長いケースでは抜歯前3か月、抜歯後3か月と合計半年お薬を中止する場合がありました。

BP薬と顎骨壊死には因果関係があるのか、
そしてやめる必要があるのか、これが私の知りたかったポイントでした。

歯科のことはよくわからないので、
顎骨壊死というのが見た目どういう風になるのかも
イメージできていないレベルの知識でしたが、
そのあたりがすっかり見えてきました。

頻度としては年間100名程度の発症数で非常に少ないため
自然発生するケースと頻度にほとんど差はなく
骨粗しょう症に対して用いるBP薬との因果関係ははっきりしたものはないそうです。

そして、顎骨”壊死”とは言うものの、病態はほぼ感染による骨髄炎であり
感染予防(口腔内清掃で歯石除去したり、術前後で抗生剤を用いたり)をしっかりやればおおむね大丈夫で、難しい抜歯や感染しやすい患者さんの状態などいくつかの例外はあるものの、通常の抜歯であればBP薬の中止は必要ないとのことでした。

またインプラント治療のときに
BP薬を服用していると施行しないという考え方もあるそうですが、
むしろ演者の先生のところでは骨密度をあらかじめ測定し低い場合には
BP薬で少し回復させてからおこなうというスタンスをとって一名も顎骨壊死は出ていないとのことでした。
聞きに来られていた幸手歯科医師会の会長も、
”今後は治療が変わってくると思います。”とおっしゃっていました。

まったく専門外のカンファレンスでしたので
新しい知識がいろいろ得られ、また、最新の知見が分かり非常にためになりました。