院長室から

日々の診療、子育て中のつぶやき

読んでくださってる皆さんへ

2008-08-28 05:14:44 | インポート

最近外来でぽつぽつ、”ブログ見てるんですよ~”とおっしゃってくれる方がいます。
最初は緊張してましたが、今はおっちょこちょいな素の自分を出してしまっているので、ちょっと恥ずかしいなと思いつつも、自分と診療所に興味を持ってもらっていることがとってもうれしいです。

診療中は特に初診の方の場合、患者さんの訴えを聞き診察しながら、診断を確率順に思い浮かべては取捨選択、そして、患者さんの希望や追加の質問などをくみ上げながらどんな治療を行うか真面目に一生懸命考えています。
どうしても固い雰囲気になりがちな診察室の中で、ちょっとした一言をいただくと空気が和みます。

友達なんかにみたよっていわれると、”えー、そうなん。なんかコメント入れてよ~”って頼むのですが、”うーん。なんか気兼ねしちゃって”って言われることが多いんです。確かに、他の方のブログを拝見するとき、そぐわないこと書いちゃったら気まずいなあって思います。
でもでも、診察室でもブログでもそうですが、医師という鎧がついてしまっているためか、ともすると話を一方方向にしてしまいがちです。気が向いたら、また、・・・え?と思うようなことがあれば、是非是非みなさんブログにもコメント下さいね。
待ってます。

そういえば、最近日が短くなってきましたね。保育園のお迎えは暗くなってきました。



ごめん!

2008-08-27 07:41:23 | 育児

今日は久々に青空ですね。

よしば診療所は、のんびりムードが続いています。

さて、今日は忘れ物の話です。皆さんは忘れ物する方ですか?

月曜日は保育園で月に一回の”愛情弁当”の日でした。かろうじて覚えていたので、がんばってウインナー、厚焼き卵、ブロッコリー、プチトマト、梅のちいちゃいおにぎりを整え、2段目には山ほど梨を切って入れてあげました。
今までよく忘れ物をして息子を困らせていたので、(ときどき連絡帳に、今日はKちゃんはプールカードを忘れてしまったと3回も伝えに来ました。とか、お布団がないのでジプシーのようにさまよっていました。とか書かれてしまいます)気にしてはいるんです。

いるんですが・・・
夕方”今日は完璧だったでしょ、ふふん”って感じで、軽く声をかけたところ、ぼそっと”お手ふきタオルがなかった”って。
”うわ~、そっか。ごめんねっ!”っていったら、いつになく大人に、まあ平気だよみたいな態度が返ってきました。すっかりそれで流してしまったら、

・・・明け方。

”うわ~ん、おかーしゃん。だめだよー。忘れてるの、とってきてよ~”と、うなされているのです。切なくなりました。
よくよく考えると、集金も忘れており、ホントダメダメお母ちゃんなのでした。

私は、忘れ物をしてもけろっとして実家の親には心配をかけていましたが、(そして今もうっかりものを置き忘れてそのたびにスタッフに”ないよー、ないよー”と迷惑をかけてます)、息子から最近は、朝チェックが入ることもあります。”ハンカチは? プールカードにまるしてくれた?”など。きちんとメモやリストをつくって活用すればいいんですが、どうも、几帳面な部分は絶対値が少ないらしく、診療で使い切ってしまうようです。息子には、お母ちゃんを反面教師に成長して欲しいです。


大野病院の産科医の無罪判決

2008-08-23 14:22:23 | インポート

大野病院の産科の先生が刑事で起訴されて、8月20日に無罪の判決が下りました。
私自身とても複雑な思いです。ほっとしてはいますが、同じ医療従事者としてなんだかやりきれないようなもやもやした気持ちがよどんでいます。一連の流れでこの先生とご家族との気持ちの溝が深くなってしまった気がするし、ひいてはなんだか強迫まがいでねじ伏せた医療界vs結局は泣き寝入りを余儀なくされる患者さんという印象が際だってしまったからです。

子供を産んだ親と、医療従事者の両方の立場が分かるだけに、ブログにも何度か挑戦しようと思ったのですが、なかなか書きあぐねていました。

帝王切開で生まれてきた子供さんを見て”ちっちゃい手だね”と、声をかけたのが最後だったと聞くと本当にお気の毒で、涙が浮かんでしまいます。残されてしまったお子さんや旦那さん、親御さんの心の痛み、痛いほど分かります。もし自分自身が今子供を残して逝ってしまうとしたら、死んでも死にきれない気持ちです。
もしかすると、他の病院、医師だったら助かったのではないか、そういう風に考えたとしても不思議はないと思います。
今は情報が手に入れやすく、この先生じゃなくて他の先生だったらとか、違うやり方があったんじゃないかと容易に考えが及んでしまいます。これは、どうしようもないことです。情報があるのが悪いわけじゃないし。本当に難しいです。

自分も医師として、死と隣り合わせに病気と闘っている患者さんを見てきましたが、訴えられるほどではないものの、不満をぶちまけられたりすることは何度か経験しました。うまくいった治療もありますが、うまくいかないこともあり、そのたびに自責の念に駆られつつ、あのときにああすれば違ったのではないかとか、もうすこし症状にはやく気づくことが出来たのではないかと何度もシミュレーションしては悶々とするのです。
加藤医師も、あのとき胎盤剥離にこだわらず思い切って子宮をとってしまえば救命できたのにとなんどもなんども悩んだことと思います。
周りにたくさんの医師がいれば、現場でも少し離れたところから冷静な判断も出てくると思うのですが、人手不足でだれもが自分のことでいっぱいいっぱい。コメディカルや患者さんに対してそんなに自信のない態度や言い訳も出来ないですから、一人でため込んですり減っていく。こんな後ろ向きの気持ちで、トラブルにおびえながらでぴりぴりしてやっていくのはつらいことです。勤務医が減っている影には、このような慢性的な精神的ストレスも大きいと思います。

そんな中、加藤医師はまた現場に復帰して働きたいとおっしゃったそうです。本当の気持ちで言ったなら、なんて尊い気持ちをもった強い方だろうと尊敬します。我慢して無理して発した言葉でないことを祈ります。

結果がでてのあとあとでなら、だれでもそうならないための過去に対する素晴らしい対策は出来ますが、次回同じシチュエーションに自分が放り出されたらどうでしょう。最悪の事態も考えたら数歩手前で小心になって、たくさんの検査をしてしまう、おおげさな処置をしてしまうことにもなろうかと思います=医療萎縮。

”全力を尽くします。わたしは、皆さんのことをきちんと考えています。”の目と目を合わせた強いひとことを話の最後に心を込めてはっきりいうことを心がけたいと思います。精神論になってしまいますが、そんな態度が患者さんの信頼を得るのに必要なんだと今更ながら思いました。結果が悪かったときに患者さんやご家族の落胆の気持ち、医療現場を責める気持ちが少しは昇華してくれるのではないかと願っています。
自分の周りに、この人なら安心して掛かりたいと言う先生が何名もいらっしゃいます。医療に対する情熱、豊富な知識、人としても尊敬できると言うところが大きい気がします。医師を15年近くやっていても自分はまだまだ。前述したような後ろ向きの気持ちが少し出過ぎています。普通の人間ですから限界もありますが、自分としてはもっともっと前向きな気持ち患者さんと向き合っていきたいです。そのために、新しい勉強を怠らず努力していきたいと思います。

今日の文章は、きっとこれから何回も自分でも読み返して書き直したりすると思います。

やっぱり単なる感想文になってしまいましたが、mixiのブログでとても理知的な素晴らしい意見を拝見しましたので、よかったらごらんになって下さい。

【患者の安全と健康を願わない医師はいない】

http://blogs.yahoo.co.jp/mihyon0123/15148416.html


透析お手伝い

2008-08-23 06:04:26 | 診療所

昨日から月に2回のペースで、金曜のお昼休みに東鷲宮病院の透析センターの助っ人に行くことになりました。透析センターといってもまだ始まったばかりで患者さんは4名です。

私は東海大学出身ですが、実は、一学年上の先輩が診療部長をされているんです。そのつてで依頼されました。

病院の透析センターなので、前の病院と同じく入院して透析を受けている方の割合が多く、合併症が多い印象です。どんなことを求められているか、昼休みを利用しての短時間の対応なので果たして要求にこたえることが出来るか不安ですが、スタンスをしっかり決めてやっていきたいと思います。


ソフトボール金メダルおめでとうございます。

2008-08-22 18:00:59 | インポート

一度オリンピックの記事を書きましたが、もういちど。

後半は団体競技の決勝が増えてきました。自分自身熱心にやったスポーツは個人競技だったし球技は苦手だったので、チームワークが問われる種目はあこがれの目で見ています。

ソフトボールは、最初ほとんど注目していませんでした。この2日間で集中的にメダルをかけた試合があり、にわかにかじりついてみるようになりました。上野投手は圧巻でした。特に延長に入ったオーストラリア戦。見ているほうが降参したくなるようないつ終わるともわからない投手戦で、なかなか点を取れない見方(とても申し訳ないフレーズなのですが)に対して、イライラすることとかはないのでしょうか?決勝戦を見ても、3連投の疲れなどみじんも感じさせない表情で、終始白い歯を見せてチームメイトに声をかける様子は、なんともさわやかでした。

チームワークとは、他人を信頼して少しずつ許容したり、自分へのばねにする力があって、生まれてくると思いますが、途中でつぶれることなく、ここまでになった方は精神の構造が凡人とは違うのかなあ・・・。