夕べは、新型インフルエンザ、ヒトパピローマウイルスについての勉強会に参加してきました。
講師の先生は防衛医大の川名明彦先生、自治医大埼玉医療センターの今野良先生でした。
まず、世間を騒がせている新型インフルエンザ(H5N1)のパンデミック(ヒトーヒト感染の大流行)についてです。
2006年にインドネシアでヒトーヒト感染例があったのですが、それ以外はまだトリーヒト感染にとどまっており、1997年に最初にトリーヒト感染が報告されて以来、11年が経過しています。
専門科の間で、H5N1によるパンデミックはないかもしれないという見解もでてきているそうです。”パンデミックはいつか起きるかもしれないではなくて、今起きてもおかしくないし必ず起きる”と、いわれてきただけに、少しほっとする思いでした。
しかしながら、H5N1の毒性はとても強いと見られています。
20世紀に起きたパンデミックの中で一番規模の大きかったスペイン風邪(H1N1)が青年層を中心に全世界で4000万人の死亡者を出したそうですが、この際の致死率は2-3%とされています。今回の新型インフルエンザは、これまでに罹患した方の63%が亡くなっているのです。
もしかするとパンデミックは起きないかもしれないけど、もし起きて自分が罹ったら抗ウイルス薬を使わないと一週間以内に死ぬ確率は高いということです。
そして感染対策ですが、今抗ウイルス薬の備蓄は5700万人分予算が付いたそうです。そして、鳥インフルエンザからつくられたプレパンデミックワクチンは2000万人分用意が出来ており、今年度中に3000万人分まで増えるそうです。全国民の半分が罹患しても、薬剤は十分あるということですね。
パンデミックが起きて日本での発生が報じられれば交通が発達しているので、すぐ大流行となるでしょう。
一般の方は国内発生が報じられたら、極力不必要な外出はさけた方が良いでしょう。外出時には必ずマスクをつけて下さい。
よしば診療所にもどんどん患者さんが見えると思うので、自分もうつったかなと思ったらすぐにタミフルかリレンザを使用しようと思いました。以前はパンデミックが起きたら予防的に使うことも考えましたが、流行が収束するまでずーっと使うことは現実的でないし、講師の先生が、逃げ回っていてもいつかは感染するとおっしゃっていましたので、軽く罹ることに目標を切り替えました。そうこうしているうちに新型ワクチンが作られれば、それを打てばいいわけですね。
自分の中で、こうしたらいいなというやり方が見えたので、とても有意義な講演会でした。
長くなったので、ヒトパピローマウイルスに関しては、分けますね。