長さんの築きノート

日々の小さな反省、気づいたことを記録し、なりたい自分を築くために

井関さんちの黒豆茶その2

2012年06月27日 | 黒豆製品
現在「黒豆煮」といえば、正月のおせち料理に使うツヤツヤの黒豆煮を思い起こす方が多いと思います。



しかし昔の黒豆煮は、皮はシワシワで豆も硬めに仕上げるのが普通でした。

さて、現在の株式会社井上商店は、創業者の井上克己が昭和62年に菓子卸の会社を引退した年に立ち上げました。

当時の丹波篠山は、城下町の面影はあるものの観光土産などを扱う専門店などは少なく、自転車屋や食料品店、たばこ屋さんの軒先を借りて、黒豆の菓子を置いて回ったそうです。

その頃の品目は「黒大豆つくね」「黒豆甘納豆」「黒豆煎餅」「栗甘納豆」。

ようやく観光客が増え始めた頃、創業者の井上克己は、息子の井上隆雄に代を譲り、跡を引き継いだ井上隆雄はまず黒豆茶の開発に取り掛かります。

子供の頃に飲んだ「とじ黒豆」の味が忘れられなかった井上隆雄は商品開発の中でいくつもの問題に頭を悩まされます。

当時の黒豆はまだ規格化が進んでおらず、大きさや品質もバラバラ。

豆の出来で味を左右される黒豆茶は簡単な様で、意外と難しかったそうです。

また、焙煎の温度や時間にも時間がかかりました。

温度が低いと生臭く、逆に高いと旨みがなくなる。

そこで焙煎の専門家と何度も相談し、独自の「瞬間香味焙煎」という方法を開発します。

これは、生の黒豆を一度水につけて発芽させ、その後高温で一気に煎り上げる方法です。

この焙煎方法は珈琲豆を焙煎する時に用いる方法ですが、一般には知られていない方法だったそうです。

その後、独特の香りと旨み、それに折からの健康ブームが後押しとなり大ヒットします。

現在では当社で売上ナンバー1の商品になりました。

その後「黒豆ケーキ」、「丹波焼きおかき」と次々と開発し現在では悠に100種類を超える商品群となりました。

中でも最近もっとも注目されているのが「黒豆絞り

当社の登録商標でもある「黒豆絞り」は、お正月に食べる黒豆煮を年中気軽に食べられる豆菓子にしようと開発されました。

普通の甘納豆は砂糖水で煮込みますが、そうすると豆が硬くなるのと砂糖の甘さで黒豆の風味が失われてしまいます。

しかし「黒豆絞り」は、水煮で柔らかく炊いた黒豆を、さらに乾燥器で急速に乾燥させることで柔らかい食感を残したまま気軽に食べられる豆菓子となりました。

また砂糖を控えめにした為に、手を汚すこともなく、カロリーを控えめにしてあるので、ダイエットなど肥満を気にされる方からも大きな支持を得ています。

その後インターネット通販で孫の井上敬介が別会社を立ち上げ、一時は通販だけで2億4000万を売上げるほどに。

現在は通販部門は井上商店に合併され、僕が店長として頑張っています。

また孫である井上敬介はインターネット通販での経験を生かし、全国の講習会に講師として走りまわっております。







最新の画像もっと見る

コメントを投稿