大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

昨日の敵は今日の友

2014年04月21日 | 政治
軽めの読物をと思い立って「三国志」を読み直しています。
中国のこの種の歴史ものを読むとまさに裏切りの連続です。

劉備は諸葛亮孔明の「天下三分の計」を用いて天下を狙いました。
天下を収めるとはすなわち領土を拡張するということです。
まずは最強の敵「曹操」と戦うために、「曹操」のライバルである「孫権」と手を結び攻め込みます。
孔明の戦略は「劉備」自らは内政を整えて力を蓄え、広い中国を三分してそのひとつを占めるというものでした。
戦いが常に勝利するとは限りません。
昨日の敵は今日の味方に、今日の味方が明日は敵に回るような日々が続きます。
日本人にはあまり真似のできない変わり身ですが、それは日本が地続きの大陸と違い海に囲まれた島国だからでしょう。
最近こそ「尖閣諸島」「竹島」「北方四島」問題で騒いでいますが、この種の問題が地続きで頻繁に起こっていれば、国益を守るためにはなんでもありの国民性になっていたかもしれません。

クリミア問題ではロシアと中国がタッグを組んでいます。
ロシアと中国は国境を挟んだ間柄で、大昔から紛争が絶えませんでした。
1960年代の中ソ国境紛争は皮肉にも70年代の米中国交樹立を促しました。
米中接近でソ連の国勢は削がれて、90年代には中ソ国境の西部・中部において国境協定が締結されます。
2008年には棚上げとなっていた東部地域の国境が、係争地を二分させるというロシアの大幅譲歩で確定されます。
これで中露間の国境問題はすべて解決されました。
中国はさらなる領土拡張を大陸から海洋へと進めます。
ロシアはソ連崩壊後に離れていった国々へと触手を伸ばします。

ロシアの戦略と中国の戦略は、現代版「天下三分の計」?
核兵器がある現代は武力による領土拡張などあってはなりません。
日本は世界唯一の被爆国、資源もないからまさに知恵だけが頼りどころの使いどころ、一所懸命の島国ど根性の見せ所ですね。

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