大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

人生っていろんなことがある

2014年01月07日 | 労働者福祉


県労福協と福祉基金協会では、NPO法人POPOLOの“フードドライブ”事業に協力しています。
フードドライブとは、家庭で眠っている食品を持ち寄り、生活に困っている方や福祉施設などに寄贈する活動です。
普通に生活している私たちにはこんな豊かな現代社会に食べ物に困っている人たちがいることすら信じられないかもしれません。
しかし現実問題としてこの静岡県にも多くの生活困窮者が存在しています。

昨年暮れにも県労福協理事会でフードバンク事業について議論しましたが、いくつかの誤解もあることに気づきました。
たとえば生活困窮者と生活保護が混同していたり、自己責任論が出されたり、あるいはそれは行政の仕事だという意見です。
これらの意見にきちんと対応できないとフードバンク事業の真の成功も適いません。

まずは生活困窮者と生活保護についてです。
なんらかの理由で生活保護を受給している人々も増えていますが、フードバンク事業で食料を提供させていただくのは原則的にはそれ以前の人々です。
給料日までの5日間をしのげれば…
食糧支援があれば学費を払えるが…
誰かができるだけ早く手を差し伸べてあげることで人は復活できます。

自己責任論も根強くあります。
俺だってこんなに苦労して生きているんだ…もっと頑張るべきだ…
それもよく分かります。
でもね…人生っていろんなことが起きるんです。
生活困窮者に陥った原因は実にいろいろで、私たちの常識という枠にとらわれてはなりません。
世帯収入200万円以下で家族3人暮らしていて、家族が病気になりました。
突然の派遣切りや会社のリストラにあいました。
長い間引きこもりの人を面倒見てきた親が亡くなりました。
精神障害を抱える人も増えていますし、自らの判断で救済を求めることができない人もいます。
そんな悲痛な相談が「寄り添いホットライン静岡」には平成24年度は8750件寄せられました。
相談者は40代を中心として、孤立しており、生活困窮・就労困難に悩み、疾病や障がいを抱えた人々です。

行政も取り組みを強化していますが、残念ながらそれは平日の9時から17時の勤務時間内です。
それも現実です。

この現実はひょっとしたら“私の明日”“あなたの明日”かもしれません。
自己責任という言葉だけでずっと安心に生きていければこんな幸せなことはありません。
でもね、人生っていろんなことが起きるんです。
あなたは大丈夫であっても、あなたの家族や、あなたの子どもたちもずっと大丈夫とはとても言い切れません。
困ったときに誰かの温かい手で救われると心が救われます。
心が救われると周りを見渡す余裕が出てきます。
そして困難から立ち上がった時にはそれまでの苦労がエンパワーメントにつながります。
そのパワーが今度は支援する立場に人を送り出してくれます。
負の連鎖から正の連鎖への転換です。

元気・健全な状態が続くことが正常な姿です。
一方、私たちは不元気・不健全というリスクを常に抱えていることを知りましょう。

常温で保存が効き、消費期限が1か月以上ある食品を募集しています。
ご自宅で眠っているこんな食品たちをぜひお願いします。
フードボックスは県労福協事務所および福祉基金ロッキーセンター内にあります。

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