暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

大きな懐

2021年02月10日 | 古民家
 子供の背丈を柱に刻む・・・箪笥の引き出しに、付録やどこかでもらったシールが並んでいる・・・。
真新しい住まいも十数年後・・・一緒に暮らす家族達の息遣いがそこかしこに残されて・・・。
時間が過ぎれば、姿かたちは変わっても・・・その姿に暖かさや優しさを感じるのは・・・
自然の中で生まれ、育まれた素材で造り上げられた住まいだから・・・。

人が知恵を絞り作り上げたモノ・・・上手に加工されていても、時間と共に色あせ・・・
懐かしさは感じられても・・・どこか寂し気で・・・。
何度も繰り返し使い続けられ、大きな懐でいられるのは・・・自然から頂くからだと思う・・・。

古い住まいに残るのは・・・大きな梁に残る、当時携わった職人の言葉が書かれていたり・・・。
当時の風刺が、板の裏に書かれているなど・・・
解体しないと表れない、職人の遊び心を感じる・・・。
古民家に残る、そこに暮らして来た歴史の息遣いが・・・
現代の住まいに残されるかは・・・すごく疑問で・・・
いつまでも残る、住まいとしての安心や心強さは・・・丁寧に組み上げられた住まいに宿ると思います・・・。
杉の床板が・・・自然と擦り減り、足の裏や手に心地よくなるほど住み継がれる・・・
大きな懐を持つ住まいが、空き家を減らして行くのだと思います。



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