歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

東京大学の「アジア自動車研究会」に参加してきました

2007-07-09 23:47:07 | Weblog
東京大学ものづくり経営研究センターで開催された、「アジア自動車研究会」に参加してきました。ものづくりに「モジュラー」と「インテグラル」の概念を導入したことで有名な、東京大学の藤本隆宏教授が所長を務めるこの研究センターでは、毎月自動車業界の方を講師に招いた興味深いセミナーが開催されます。
今夜はトヨタ自動車の海外事業体間における部品取引がテーマでした。海外事業体間の部品取引というのは、日本を介さずに、たとえばタイの現地法人とインドの現地法人の間で部品の輸出入を行うことです。トヨタ自動車ではこれをMSP(Multi Sourcing Parts)と言い、その規模は年々拡大しています。
トヨタ自動車でMSPに立ち上げ時から取り組んでいる豪亜中近東事業部の主査の方がプレゼンされたのですが、原価低減への取り組みはさすがトヨタという感じです。たとえば、為替差損をできるだけ発生させないため、毎月の事業体間の決済も現地のサプライヤーとの決済も、全世界で同じ日に統一しています。しかし、国によってはそれによって為替レートが変動してしまうほどトヨタのMSPの影響力は強く、それはちょっとまずかろうということで見直しをしようとしているのだとか。
このほかにも、トヨタ自動車の海外事業体における部品調達の原価低減に向けた取り組みに関するお話がいろいろありました。仕事の視野を広げてくれる良い機会なので、これからも時間があれば参加したいセミナーです。