日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

しまむら、営業益1割減 3~11月 値引き販売で採算悪化 円安響き原価上昇

2014年12月09日 | 27.小売業
〔14.12.09.日経新聞:投資情報面〕


 
 カジュアル衣料大手のしまむらは2014年3~11月期の連結営業利益が前年同期に比べ1割減の300億円弱になったようだ。3~11月期では2年連続の減益となった。夏物の苦戦で上期(3~8月期)に積み上がった在庫を処分するため値引き販売が増え、採算が悪化した。円安による輸入原価の上昇も重荷になった。

 売上高(営業収入を含む)は微増の3800億円強だったとみられる。主力業態「ファッションセンターしまむら」の9~11月期の既存店売上高は前年同期比2.1%増だった。コート類や新商品「裏地あったかパンツ」の売れ行きが好調で客数、客単価ともに上がった。子供用品の「バースデイ」も販売が伸びた。

 だが、上期までの販売不振の影響を引きずった。例年9月頃に北海道や北陸など気温が低くなる地域の夏物衣料は、まだ気温が高い西日本に移し在庫を処分してきた。今年は天候不順で西日本でも在庫が大きく積み上がっていたため、例年以上に大規模な値下げを全国的に実施した。

 円安進行も輸入衣料などの仕入れ原価上昇につながり、採算改善を遅らせた。前年同期に約33%だった粗利益率は、3~11月期に改善しなかったとみられる。

 若者向け業態の「アベイル」は苦戦が続いている。下期に入ってからテレビCMに有名タレントを起用したり、販売部門を再編したりしてテコ入れを図ったが、9~11月期の既存店売上高は前年同期比5.7%減だった。ファッションセンターしまむらとの品ぞろえの差別化をより鮮明にするなど、戦略を見直して採算改善を急ぐ。

 3~11月期連結決算は25日に発表する予定だ。15年2月期通期は売上高が前期比5%増の5280億円、営業利益は9%増の457億円と予想している。だが、3~11月期で営業利益の通期予想に対する進捗率は6割強にとどまる見通しで、ファッションセンターしまむらの既存店売上高は11月には前年割れとなった。年末商戦の動向次第で、通期は従来予想を下回る公算が大きくなりそうだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。