〔14.12.09.日経新聞:投資情報面〕
伊藤忠商事の2015年3月期のフリーキャッシュフロー(純現金収支=FCF)はほぼゼロとなる見通しだ。期初は1000億円超の赤字を見込んでいたが一転、3期連続の黒字が視野に入る。投資を厳選し、投資活動の現金収支(投資キャッシュフロー)の赤字が想定を下回るためだ。FCFを安定的に黒字化し、16年3月期以降の株主配分の強化に備える。
FCFは営業活動で稼いだ現金収支(営業キャッシュフロー)と投資キャッシュフローの合計だ。投資キャッシュフローは今期4800億円を見込んでいた赤字額が、3000億円程度となる見通しだ。4~9月はタイ財閥のチャロン・ポカパン(CP)グループとの提携で約1000億円など2600億円を投じた。CPグループとの協議に力を入れることもあり、下期はベルシステム24ホールディングスへの出資など1000億円程度にとどめる。
営業キャッシュフローは従来予想通り3000億円程度の黒字となる。船舶関連での前渡し金などが膨らんだ前期(4282億円)から黒字額が減るが、14年3月期から各事業部門ごとに利益に加えキャッシュフローの目標を持たせた効果も出て高水準を維持する。
15年3月期までの中期経営計画では配当について純利益2000億円までが配当性向20%、それを超える部分は30%とする方針を掲げている。16年3月期以降は自社株買いを含めて株主配分を強化する方針で、FCFを安定させて財源を確保する。
伊藤忠商事の2015年3月期のフリーキャッシュフロー(純現金収支=FCF)はほぼゼロとなる見通しだ。期初は1000億円超の赤字を見込んでいたが一転、3期連続の黒字が視野に入る。投資を厳選し、投資活動の現金収支(投資キャッシュフロー)の赤字が想定を下回るためだ。FCFを安定的に黒字化し、16年3月期以降の株主配分の強化に備える。
FCFは営業活動で稼いだ現金収支(営業キャッシュフロー)と投資キャッシュフローの合計だ。投資キャッシュフローは今期4800億円を見込んでいた赤字額が、3000億円程度となる見通しだ。4~9月はタイ財閥のチャロン・ポカパン(CP)グループとの提携で約1000億円など2600億円を投じた。CPグループとの協議に力を入れることもあり、下期はベルシステム24ホールディングスへの出資など1000億円程度にとどめる。
営業キャッシュフローは従来予想通り3000億円程度の黒字となる。船舶関連での前渡し金などが膨らんだ前期(4282億円)から黒字額が減るが、14年3月期から各事業部門ごとに利益に加えキャッシュフローの目標を持たせた効果も出て高水準を維持する。
15年3月期までの中期経営計画では配当について純利益2000億円までが配当性向20%、それを超える部分は30%とする方針を掲げている。16年3月期以降は自社株買いを含めて株主配分を強化する方針で、FCFを安定させて財源を確保する。