IPO 2883 大冷 「骨なし魚」が屋台骨

〔14.12.09.日経新聞：投資情報面〕



サケやサバなど骨を抜いて食べやすくした「骨なし魚」が主力製品だ。病院や介護施設、学校のほか外食や中食向けに販売する。自社工場はなく、国内外の協力工場に生産委託する。海外生産比率は６割でうち中国が全体の５割を占める。骨を抜く加工ラインは日本人技術者が管理し「秘密保持契約の下、食の安全・安心を確保している」（斎藤修社長）。今後は国内やタイ、ベトナムで委託先を開拓、中国比率を引き下げる。上場で得る約11億円は原材料買い付けの資金に充てる。

　2015年３月期は単独売上高を前期比１％増の266億円、税引き利益を24％増の11億円と見込む。骨なし魚でシェア首位だが、マルハニチロなど水産大手との競争は激しい。加工技術を生かし肉製品などの品ぞろえも増やす。01年に食品製造のフルタフーズ（富山市）の出資を受け、資産管理会社のフルタが支配株主だ。