(日経9/25:企業面)
東芝は不振の白物家電事業でインドネシアの洗濯機工場を売却する方針を固めた。白物家電は円安が響き、ここ数年赤字が続く。海外の生産拠点を再編してコスト削減を目指す。24日には中国で現地家電大手との提携を発表。販売を委託し、販売子会社2社は清算する。海外の生産・販売体制を抜本的に見直し、早期の黒字化を目指す。

インドネシアの洗濯機工場は2012年に稼働し、開業時の従業員は350人。東南アジアで主力のタイ工場が日本向けを含む高付加価値製品を手掛けるのに対し、現地向け製品を中心に生産している。既に売却方針を決めているテレビ工場と同じ敷地にあり、業務効率を考慮し売却が妥当と判断したもよう。
東芝の室町正志会長兼社長は今月14日の記者会見で「白物家電の海外製造拠点は集約が必要だ」と述べ、海外工場の再編方針を示していた。
中国では子会社の東芝ライフスタイルが10月から、現地家電大手の創維集団(スカイワース、広東省)の販路で冷蔵庫や洗濯機、掃除機を販売してもらう。販売子会社2社は清算する。合計100人強の従業員を解雇するが、一部はスカイワースが再雇用する方向だ。
中国の製造子会社2社は、スカイワースからそれぞれ5%の出資を受けて東芝が運営を続ける。スカイワースの調達力を生かし、コストを抑えながら日本や中国市場向けの冷蔵庫、洗濯機、掃除機を製造する計画だ。スカイワースは年間売上高が6200億円。薄型テレビが大半を占めるが、白物家電を強化する方針を打ち出している。
東芝は白物家電の9割をインドネシアやタイ、中国で生産する。円安で日本に輸入する洗濯機や冷蔵庫の採算が悪化。白物やテレビ、パソコンのライフスタイル事業は2015年3月期に1千億円を超す営業赤字となった。4~6月期も200億円強の赤字で抜本的な見直しが避けられない。
会計不祥事では不採算のライフスタイル事業の利益水準が長年かさ上げされ実態が隠された結果、赤字事業への対応が遅れた。室町社長は「制約のない構造改革」を掲げて事業リストラを加速する方針だ。パソコンは昨秋、新興国の一般消費者向けから撤退すると発表したが、追加策を打ち出す可能性が高い。
東芝は不振の白物家電事業でインドネシアの洗濯機工場を売却する方針を固めた。白物家電は円安が響き、ここ数年赤字が続く。海外の生産拠点を再編してコスト削減を目指す。24日には中国で現地家電大手との提携を発表。販売を委託し、販売子会社2社は清算する。海外の生産・販売体制を抜本的に見直し、早期の黒字化を目指す。

インドネシアの洗濯機工場は2012年に稼働し、開業時の従業員は350人。東南アジアで主力のタイ工場が日本向けを含む高付加価値製品を手掛けるのに対し、現地向け製品を中心に生産している。既に売却方針を決めているテレビ工場と同じ敷地にあり、業務効率を考慮し売却が妥当と判断したもよう。
東芝の室町正志会長兼社長は今月14日の記者会見で「白物家電の海外製造拠点は集約が必要だ」と述べ、海外工場の再編方針を示していた。
中国では子会社の東芝ライフスタイルが10月から、現地家電大手の創維集団(スカイワース、広東省)の販路で冷蔵庫や洗濯機、掃除機を販売してもらう。販売子会社2社は清算する。合計100人強の従業員を解雇するが、一部はスカイワースが再雇用する方向だ。
中国の製造子会社2社は、スカイワースからそれぞれ5%の出資を受けて東芝が運営を続ける。スカイワースの調達力を生かし、コストを抑えながら日本や中国市場向けの冷蔵庫、洗濯機、掃除機を製造する計画だ。スカイワースは年間売上高が6200億円。薄型テレビが大半を占めるが、白物家電を強化する方針を打ち出している。
東芝は白物家電の9割をインドネシアやタイ、中国で生産する。円安で日本に輸入する洗濯機や冷蔵庫の採算が悪化。白物やテレビ、パソコンのライフスタイル事業は2015年3月期に1千億円を超す営業赤字となった。4~6月期も200億円強の赤字で抜本的な見直しが避けられない。
会計不祥事では不採算のライフスタイル事業の利益水準が長年かさ上げされ実態が隠された結果、赤字事業への対応が遅れた。室町社長は「制約のない構造改革」を掲げて事業リストラを加速する方針だ。パソコンは昨秋、新興国の一般消費者向けから撤退すると発表したが、追加策を打ち出す可能性が高い。