業者間取引の中古車、個人でも購入ＯＫ 「ヤフオク！」月数千台を出品

〔15.2.10.日経新聞：消費Biz面〕


　ヤフーは19日から、業者同士が取引する中古車をネットオークションサイト「ヤフオク！」を通じて個人が買えるようにする。中古車オークションの運営大手と協力し、毎月数千台をヤフオクに出品する。状態が比較的良い中古車を小売価格よりも安く買える機会を提供する。

　ヤフーはオークション会場を運営するジェイ・エー・エー（ＪＡＡ、東京・江戸川）などと組む。会場に出品された中からヤフオクに出す車を選ぶ。車には状態を確認した品質評価書をつける。

　消費者は通常のヤフオクと同様に、他の消費者よりも高い金額を提示すれば落札できる。ヤフオクへの出品期間は２～３日程度の見込みで週２回、追加する。

　現在、ヤフオクには自動車販売業者や個人が中古車を出しており、月約１万台が取引されている。ただネットでは状態の確認が難しいうえに、出品者によって購入後の手続きが異なることが課題になっていた。

　軽自動車から輸入車まで幅広く扱う。業者しか取引できないオークション会場の車を扱うため、小売価格よりも安く買える可能性があり、軽の場合、３割以上安くなるケースもあり得るという。

　落札された中古車は自宅に輸送するほか、名義変更なども代行する。返品は認めないが、３カ月間の保証も付ける。購入時のローンも組めるようにすることで、落札から手元に届くまでの手間がかからないようにする。

　中古車業者とネット企業の連携が相次ぐ。カーコンビニ倶楽部は昨年、総合情報サイトを運営するオールアバウトと提携し、個人間売買の仲介を始めた。アマゾンジャパン（東京・目黒）もネクステージと組んで、中古車の販売を始めている。