(日経10/02:企業面)
トヨタ自動車は1日、高級セダン「クラウン」を一部改良して発売した。改良は2年10カ月ぶり。無線通信を活用した新たな運転支援システムを世界に先駆けて搭載したほか、ターボチャージャー(過給器)付きエンジンを追加し、安全や走りの性能を高めた。今年で発売60周年を迎える日本専売のロングセラー車が、先進技術を武器に顧客拡大を狙う。

クラウンは高級車「レクサス」シリーズを除く「トヨタ」ブランドでは最上級量販車の一つだ。現在の主要顧客層は60代だが、新型では40~50代の需要を開拓する。価格は373万~695万円で、月間で3700台の販売を目指す。今回はデザインの大幅変更を伴わない「マイナーチェンジ」だが、改良点は多い。
高度道路交通システム(ITS)を使い運転を支援する「ITSコネクト」を約3万円でオプション搭載できる。見通しの悪い交差点の右折時に対向車や歩行者の接近を警告したり、スムーズに先行車に追従走行したりする新開発のシステムだ。
排気量が2リットルのターボエンジンも用意し、「燃費性能に加え、走りの楽しさを追求する」(吉田守孝専務役員)。一部改良では通常やらないという工場の生産ライン変更もした。溶接箇所を90以上増やすなどして走行中の安定性を高めた。車体の色は、新たに追加料金で選べる12色を加えた。
レクサスの販売増や欧州車との競合で、クラウンの伝統的なブランド価値は薄れつつある。世界初の技術をいち早く搭載し、「日本を代表する、非常に大事な車」(吉田専務)としての位置づけを強化する。
トヨタ自動車は1日、高級セダン「クラウン」を一部改良して発売した。改良は2年10カ月ぶり。無線通信を活用した新たな運転支援システムを世界に先駆けて搭載したほか、ターボチャージャー(過給器)付きエンジンを追加し、安全や走りの性能を高めた。今年で発売60周年を迎える日本専売のロングセラー車が、先進技術を武器に顧客拡大を狙う。

クラウンは高級車「レクサス」シリーズを除く「トヨタ」ブランドでは最上級量販車の一つだ。現在の主要顧客層は60代だが、新型では40~50代の需要を開拓する。価格は373万~695万円で、月間で3700台の販売を目指す。今回はデザインの大幅変更を伴わない「マイナーチェンジ」だが、改良点は多い。
高度道路交通システム(ITS)を使い運転を支援する「ITSコネクト」を約3万円でオプション搭載できる。見通しの悪い交差点の右折時に対向車や歩行者の接近を警告したり、スムーズに先行車に追従走行したりする新開発のシステムだ。
排気量が2リットルのターボエンジンも用意し、「燃費性能に加え、走りの楽しさを追求する」(吉田守孝専務役員)。一部改良では通常やらないという工場の生産ライン変更もした。溶接箇所を90以上増やすなどして走行中の安定性を高めた。車体の色は、新たに追加料金で選べる12色を加えた。
レクサスの販売増や欧州車との競合で、クラウンの伝統的なブランド価値は薄れつつある。世界初の技術をいち早く搭載し、「日本を代表する、非常に大事な車」(吉田専務)としての位置づけを強化する。