日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

金、4カ月ぶり高値 国際価格、プラチナを上回る 安全資産に資金シフト

2015年01月17日 | 素材:貴金属&レア
〔15.1.17.日経新聞:マーケット商品面〕
 

 金の価格が上昇している。スイス国立銀行(中央銀行)の介入政策の見直しにより外為相場の動きが不安定になり、安全資産とされる金に買いが集まっている。ドル建て価格は4カ月ぶり、円建ては1年8カ月ぶりの高値をつけた。中国と並んで現物消費の多いインドの金の購入も増えており、当面は底堅い値動きになるとの見方が広がっている。

 ニューヨーク先物は16日の時間外取引で1トロイオンス1260ドル前後を推移した。スイス中銀の発表があった15日は1264.8ドルと、2014年9月以来の高値となった。

 東京商品取引所の先物は16日に一時1グラム4756円と1年8カ月ぶりの高値をつけた。

 スイス中銀の発表を受け、ユーロやドルなどの値動きが大きくなり「安全資産の金が買われた」(日本ユニコムの菊川弘之主席アナリスト)。

 15日のニューヨーク市場では終値ベースで金価格がプラチナ(白金)を1トロイオンスあたり2ドル上回った。13年4月以降、通常は金より希少なプラチナの方が価格が高かったが、自動車の触媒など産業素材にも使うプラチナは中国景気の鈍化が弱材料になっている。

 国内の貴金属店の店頭では16日、金を売却する投資家が増えた。田中貴金属工業の東京・銀座の店舗では「顧客の約9割が売却目的だった」。

 インドの現物買いも増えている。インドでは金の輸入規制が一部緩和されたのに加え、原油安で購買力に余力が生まれた人が金を購入している。

 金の上場投資信託(ETF)の残高も増え始めた。SPDR(スパイダー)ゴールド・シェアの純資産残高は15日時点で717トンと、この日だけで10トン増えた。1日の増加幅としては2年5カ月ぶりの大きさだった。

 14年末以降、ギリシャの政局混迷やフランスでの連続テロなどで「有事の金」が意識されやすくなっている。金融・貴金属アナリストの亀井幸一郎氏は「投資家の関心が持続的に金に向かう可能性が出てきた」と話す。

 ただ、米国の利上げ観測が相場の押し下げ要因としてくすぶっている。利上げの時期を巡る観測によって神経質な動きになる可能性がある。 

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