日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

ブラジルレアルが安値 対ドル一時3レアル台 国債格下げ警戒

2015年03月06日 | 中南米
〔15.3.6.日経新聞:マーケット総合2面〕


 外国為替市場で、ブラジルレアルが下落基調を強めている。現地時間4日には対ドルで一時、1ドル=3レアル台と、2004年以来の安値を付けた。財政再建を巡る政治混乱でブラジル国債の格下げ懸念が強まったことが背景にある。ブラジル中央銀行は政策金利の引き上げを続けるが、市場の不安は根強い。当面はレアルの下落が続くとの見方が広がっている。

 市場でブラジル国債の格下げ懸念が広がっている。ルセフ大統領が提出した緊縮財政策について上院が拒否する可能性が強まっているためだ。政府と議会の対立が表面化したことがレアル売りを誘っている。野村証券の中島将行外国為替アナリストは「投機筋のレアル売りだけでなく、投資資金の国外流出も起き始めている可能性が高い」と指摘する。

 ブラジル中央銀行は4日の通貨政策委員会で、レアル安とインフレの抑制を理由に政策金利の引き上げを決めた。4会合連続の利上げで、金利は年12.75%と6年ぶりの高水準まで上昇した。利上げの決定後、市場ではレアルを若干買い戻す動きが出たが、レアル安を抑えきれていない。

 市場ではブラジル経済の先行き懸念も根強い。現地時間4日に発表された1月の鉱工業生産指数は前年比5.2%の大幅低下になった。ブラジル中銀が2日に発表した週間のエコノミスト調査では15年の国内総生産(GDP)成長率の見通しはマイナスに落ち込む。市場では「経済の先行き不透明感からレアルを買い進められない」(第一生命経済研究所の西浜徹主任エコノミスト)との声が漏れる。

 経済悪化で財政再建に動きづらく、レアルの先安観は消えない。1ドル=3.2レアルを下値のめどとしてレアル売りが続くとの見方が優勢だ。 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。