日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

医薬品株に資金流入 高配当利回りや業績安定感 循環物色の一環との見方

2015年03月06日 | 株式全般
〔15.3.6.日経新聞:マーケット総合2面〕
 

 5日の東京株式市場で業種別日経平均の医薬品が前日比3.33%上昇し昨年来高値を更新した。上昇率は36業種中最大で、日経平均株価(0.26%高)も大きく上回る。3月決算期末を控え、配当利回りの高さや業績の安定感を評価した買いが入っている。相場が約15年ぶりの高値圏に入ってやや上値が重くなる中、内需関連株を循環物色する流れに乗った面もある。

 昨年末からの上昇率をみても、業種別日経平均の医薬品は5日時点で26%の値上がりだ。電気機器の9%高、自動車の7%高などを引き離し、36業種中で上昇率トップとなっている。

 医薬品大手は株主に対する利益配分を重視しており、配当利回りが高い企業が多いのが特徴だ。予想配当利回りは第一三共が3.1%、武田薬品工業が2.8%、エーザイが2.2%と、日経平均採用銘柄の1.3%を上回る。新発10年物国債利回りが0.4%と低水準で推移する中、「海外の長期投資家が債券を買うような感覚で医薬品株に資金を振り向けている」(BNPパリバ証券の丸山俊日本株チーフストラテジスト)という。

 医薬品メーカーは一般的に業績が景気に左右されにくく、期末に大きな損失が発生するリスクが比較的小さい点も評価されている。野村証券の漆原良一アナリストは「主力銘柄の多くは来期も増益が期待できそうだ」とみている。

 株式相場の急ピッチの上昇に対する警戒感も、医薬品株に資金が向かう要因となっている。2月中旬以降、短期間で相場水準が切り上がった結果、投資指標でみた過熱感が意識されている。このため「配当収入と値上がり益の両方が見込める医薬品株に投資家の視線が向かっている」(りそな銀行の下出衛チーフストラテジスト)との見方が多い。

 医薬品株を物色する動きは世界的にも広がっている。4日の米株式市場ではS&P500種株価指数が続落する中、ヘルスケア株は逆行高となった。「あふれたマネーがヘルスケア関連に向かうのは世界的な流れ」(いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員)との指摘も出ている。 

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