〔15.1.7.日経新聞:企業1面〕
三菱地所が欧州で約200億円を投じて不動産事業を拡大する。このほどフランスに進出しオフィスビルを取得したほか、英ロンドンでは老朽ビルを建て替える。人口減少で国内の不動産需要は頭打ちとなる見込みで、海外に新たな成長機会を求める。海外では主力の米国に加え、安定市場の欧州と成長市場のアジアで基盤を固めて、海外展開を加速する。
パリのシャンゼリゼ通り近くにある地上9階建てビルを米系のファンドから購入した。取得額は50億円とみられる。貸し付け可能面積は2400平方メートルとなる見通し。今後、パリを中心に再開発事業も手掛ける方針だ。
同社によると、パリ市内の貸しビル面積は約600万平方メートルと、ロンドンに匹敵する規模を有する。足元の欧州経済は足踏みが続くものの、パリなど主要都市のオフィス需要は底堅いという。同社が欧州で拠点とする英国では不動産価格が高値で推移していることもあり、相対的に割安なパリなどで物件を取得し、需要の伸びに応える。
英国では2007年に取得した築後約30年のビルを解体、最新機能を備えたビルに刷新する。投資額は約150億円とみられ、16年春の完成を目指す。保有ビルも現在の7棟から早期に10棟以上に増やす。
三菱地所の海外売上高は14年3月期で800億円と全体の7.5%にとどまった。今後、欧州ではオフィス事業を中心に展開するほか、アジアでは住宅事業にも注力。20年をめどに連結営業利益に占める海外事業の割合を現在の約1割から2割に伸ばす方針だ。
不動産大手各社は海外事業に力を入れている。三井不動産は昨年、ロンドンで高層ビルの改築工事を開始。NTT都市開発も昨年、ロンドンの地上8階建ての自社物件の改修工事を始めた。
米不動産サービスのジョーンズラングラサールによると、海外投資家によるロンドンでの不動産取得総額は13年が261億ドル。米リーマン・ショックが起きた08年の水準の2.5倍の規模まで拡大した。
三菱地所が欧州で約200億円を投じて不動産事業を拡大する。このほどフランスに進出しオフィスビルを取得したほか、英ロンドンでは老朽ビルを建て替える。人口減少で国内の不動産需要は頭打ちとなる見込みで、海外に新たな成長機会を求める。海外では主力の米国に加え、安定市場の欧州と成長市場のアジアで基盤を固めて、海外展開を加速する。
パリのシャンゼリゼ通り近くにある地上9階建てビルを米系のファンドから購入した。取得額は50億円とみられる。貸し付け可能面積は2400平方メートルとなる見通し。今後、パリを中心に再開発事業も手掛ける方針だ。
同社によると、パリ市内の貸しビル面積は約600万平方メートルと、ロンドンに匹敵する規模を有する。足元の欧州経済は足踏みが続くものの、パリなど主要都市のオフィス需要は底堅いという。同社が欧州で拠点とする英国では不動産価格が高値で推移していることもあり、相対的に割安なパリなどで物件を取得し、需要の伸びに応える。
英国では2007年に取得した築後約30年のビルを解体、最新機能を備えたビルに刷新する。投資額は約150億円とみられ、16年春の完成を目指す。保有ビルも現在の7棟から早期に10棟以上に増やす。
三菱地所の海外売上高は14年3月期で800億円と全体の7.5%にとどまった。今後、欧州ではオフィス事業を中心に展開するほか、アジアでは住宅事業にも注力。20年をめどに連結営業利益に占める海外事業の割合を現在の約1割から2割に伸ばす方針だ。
不動産大手各社は海外事業に力を入れている。三井不動産は昨年、ロンドンで高層ビルの改築工事を開始。NTT都市開発も昨年、ロンドンの地上8階建ての自社物件の改修工事を始めた。
米不動産サービスのジョーンズラングラサールによると、海外投資家によるロンドンでの不動産取得総額は13年が261億ドル。米リーマン・ショックが起きた08年の水準の2.5倍の規模まで拡大した。