〔15.4.8.日経新聞:企業1面〕

カルビーは韓国にスナック菓子工場を新設する。昨秋からポテトチップスの売り上げが急増し、生産能力が限界に達したため。新工場は2016年春に稼働予定で、既存工場と合わせた生産能力(売上高ベース)は年間100億円と倍増する。投資額は40億円。米韓自由貿易協定(FTA)で原料のジャガイモを割安で調達できるようになったことも追い風に、韓国では小規模にとどまるポテトチップス市場を活性化させる。
製菓大手のヘテ製菓との合弁会社、ヘテ・カルビー(江原道原州市)が、ソウルから車で東に2時間ほどに位置する工業団地内に工場を立ち上げる。投資額は40億円でヘテ製菓と折半する。建屋と設備を新設し土地は国から50年間借り受ける。
ヘテ・カルビーが14年夏に発売した「ハニーバターチップ」の販売が昨秋から急拡大している。甘さが特徴のポテトチップスで、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を中心に口コミが広がった。若年層だけでなく幅広い世代から支持が集まっており、生産能力の強化が急務となっていた。
FTAも増産に追い風だ。韓国では原料となるジャガイモの輸入には30%程度の関税が課される。12年発効の米韓FTAによって毎年12月~翌4月には米国産のジャガイモ輸入が無関税となる。通常より2割以上安く原料を調達できるため生産を拡大しやすい。
韓国のスナック市場は1000億円程度で、「えびせんべい」のような商品などが主流。カルビーによると、ポテトチップス市場は日本の年間2300億円に対し、韓国は同100億円程度にとどまるが250億円規模に成長すると見ている。
カルビーにとって韓国は売り上げ増が見込める市場だ。15年3月期の韓国での売上高は、ハニーバターチップの大ヒットで前年比6割増となる40億円弱の見込み。海外事業では米国に次ぐ市場に成長した。新工場の稼働や今後の品ぞろえの拡充などで20年までに100億円を目指す。
国内市場は今後、少子化などで大きな成長が見込みにくいため、カルビーは海外事業を強化している。15年3月期の連結売上高は2200億円、うち海外は約1割の220億円程度まで高まったもよう。これを21年3月期までに3割に高める計画だ。韓国では1991年にヘテ製菓と合弁契約を結んだが98年に一度解消、11年に再度合弁契約を結んだ。

カルビーは韓国にスナック菓子工場を新設する。昨秋からポテトチップスの売り上げが急増し、生産能力が限界に達したため。新工場は2016年春に稼働予定で、既存工場と合わせた生産能力(売上高ベース)は年間100億円と倍増する。投資額は40億円。米韓自由貿易協定(FTA)で原料のジャガイモを割安で調達できるようになったことも追い風に、韓国では小規模にとどまるポテトチップス市場を活性化させる。
製菓大手のヘテ製菓との合弁会社、ヘテ・カルビー(江原道原州市)が、ソウルから車で東に2時間ほどに位置する工業団地内に工場を立ち上げる。投資額は40億円でヘテ製菓と折半する。建屋と設備を新設し土地は国から50年間借り受ける。
ヘテ・カルビーが14年夏に発売した「ハニーバターチップ」の販売が昨秋から急拡大している。甘さが特徴のポテトチップスで、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を中心に口コミが広がった。若年層だけでなく幅広い世代から支持が集まっており、生産能力の強化が急務となっていた。
FTAも増産に追い風だ。韓国では原料となるジャガイモの輸入には30%程度の関税が課される。12年発効の米韓FTAによって毎年12月~翌4月には米国産のジャガイモ輸入が無関税となる。通常より2割以上安く原料を調達できるため生産を拡大しやすい。
韓国のスナック市場は1000億円程度で、「えびせんべい」のような商品などが主流。カルビーによると、ポテトチップス市場は日本の年間2300億円に対し、韓国は同100億円程度にとどまるが250億円規模に成長すると見ている。
カルビーにとって韓国は売り上げ増が見込める市場だ。15年3月期の韓国での売上高は、ハニーバターチップの大ヒットで前年比6割増となる40億円弱の見込み。海外事業では米国に次ぐ市場に成長した。新工場の稼働や今後の品ぞろえの拡充などで20年までに100億円を目指す。
国内市場は今後、少子化などで大きな成長が見込みにくいため、カルビーは海外事業を強化している。15年3月期の連結売上高は2200億円、うち海外は約1割の220億円程度まで高まったもよう。これを21年3月期までに3割に高める計画だ。韓国では1991年にヘテ製菓と合弁契約を結んだが98年に一度解消、11年に再度合弁契約を結んだ。