ここ数年、僕が好き勝手に花を植えている庭の、先月6月23日の様子です。
またもや週末は荒れ模様との、この頃の天気予報。
全くあてになりませんね。
朝方パラッと来ただけで、たまには雨に濡れた花を撮ろうと思ったんだけれど、すぐに日が射したりで。
植え付けなんかを手伝ってもらうにしても、予報通りの雨なんて期待できないので、とにかく散水のお願いだけはしっかりしておかないと.....。
前にも書いたかも知れないけど、天気予報で週末が雨になると予報される確率が、異常に高い。
A(^_^;
統計処理するまでもなく、異常な偏りぶりだと感じています。
事なかれ主義だか何だか知らないけれど、いい加減な予報をするくらいならナニも言わないで客観的データーだけ提供してくれた方がよっぽど親切なんじゃ?とか思う今日この頃です。
毎回のように「週末は雨」なんて言われて、空振り、いや「空降り」食らう方の身にもなって欲しいものです。
行楽地から営業妨害だって苦情が出ないのが不思議なくらい。
僕の場合、貧乏暇無し。
そんないい加減な天気予報で悠長にその日の予定なんか組んでられませんから、レーダーでの雲の様子を睨みながら、数時間単位での予測を立てて行動しています。
もちろん、天気図もね。
http://www.tenki.jp/
http://thunder.tepco.co.jp/
で、この花園は、4月21日から25日までの期間に植え付けたエリア。
すぐ後ろに自然を控えたこの庭の場合は、野生種の扱いはもとより園芸種の選定には特に細心の注意が必要になります。
なんて、七めんどくさい御託はもうやめにして、静かな花園散策と洒落こむことにしましょうか。
何だか天気とは裏腹に、出だしから荒れ模様の話題になってしまいましたね。
ってな訳で、気を取り直してBGMはもちろんドビュッシーの「雨の庭」にしたいところ。
あの曲の中で、「もう森には行かない Nous n’irons plus au bois....」と口ずさむけれど、黄昏前には森を覗いてから帰りたいと思いますわ。
こちらは、昨年植え付けたエリア。
今年も咲いてくれました。
モナルダやエリンジュームなんかは、ホントにイイ感じに殖えてくれて、これからの季節の花壇を長いこと賑わせてくれるでしょう。
そうそう、賑やかな花と言ったら、コイツを忘れちゃいけませんね。
オニゲシです。
去年植えたのがやっと咲いてくれました。
両手の平にやっと納まるぐらいの、巨大な花。
花壇では異彩を放っています。
もう少し、おとぎ話めいた雰囲気が漂うかなって期待してたんですが、メルヘンっぽく葉祥明風に決まるかなって思ったら、どちらかというとグリム童話風。
A(T_T;
ちょっと、コ・ワ・イ。
と、雨の合間に、せわしく食事に来たクジャクチョウ。
羽化したばかりでお腹がすいていたのかも。
去年の今頃の花壇と来たら、チョウと言えば真っ黒なジャノメチョウばっかり群れ飛んでて、やっと8月に入ってキアゲハやらツマグロヒョウモンやらが飛び始めたんだったけれど、今年はなかなか幸先が良い。
クロアゲハやキアゲハ、ウラギンヒョウモンなんかも飛び回っている。
不思議なのは、去年あたりまでは年に数頭しかお目にかかれなかったキバネツノトンボが、今年は随分とたくさん飛んでいるって事。
やっぱり、秋口にこの斜面の草を刈り取っても、そのまま残してもらうようにしたのが良かったのかも知れない。
一昨年までは、一面のサルビアとマリーゴールドってなトホホ花壇を綺麗に抜き取って、まっさらな裸地にして冬を迎えてたんだ。
それだと枯れ草に付いていた色んな虫の卵やらサナギ、幼虫なんかもオールクリアーされちゃうわけで、どうしても色とりどりのチョウチョが群れ飛ぶ庭にするのは難しかったんだよね。
だいいち、今時サルビアとマリーゴールドの花壇ってダサすぎだと思わないんかしらん?
ホント、ノンケってなに考えてるんだかって、時々あきれるわ。
キバネツノトンボの幼虫みたいに、肉食の昆虫が殖えるためには、エサになる虫が豊富になる必要がある。
キバネツノトンボだけ保護したり殖やしたりしようってな事考えても、旨くいかないんだよ。環境全体の多様性を高めて、生物相全体を豊かにしていかなければダメなんだよね。
これはまぁ、ホタルの里とかカワセミのくる街とかオオタカの保護とか、何かというとシンボル的に守ろうなんて運動が、本質的には見当違いな保護活動にずれ込んで行きやすかったりするのと変わるところがない。
極端な例が、かつてのトキの保護だよね。
野生生物ってのは、生息地と不即不離の存在だって事を忘れて籠に閉じこめた段階で、その生物は野生生物としての生命を絶ち切られてしまっている。
あぁ、話しがどんどんそれていく。
A(^_^;
そう。
ターシャ・テューダー(Tasha Tudor)が亡くなったのだった。
訃報というのは、いつも不意打ちのように耳に入ってくる。
向こうの森で、カッコウが春の終わりを告げている。
ディーリアスのあの曲を口ずさみながら、冥福を祈ろう。
実を言うとこの庭は、彼女へのオマージュだったのだ。
晩年の彼女が言っていた言葉。
「私も年をとったから、私の庭を少しずつ自然に返していこうと思っているの。」
彼女が愛したメドーガーデン(牧草地風の庭)というのは、そんな自然への架け橋なんだと思っている。
一口に自然に返すって言うけれど、わずか数種類の牧草しかなかった場所を野草が咲き乱れるオシャレなメドーガーデンにするのは、そんなに単純でもない。
綺麗なチョウも飛んでると良いな、なんてことになるともっと大変なのよ。
いったん野生の植物が滅ぼされてしまうと、それを利用して生きていた動物相も根こそぎいなくなっちゃうからねぇ。
草食性の昆虫だけでなく、それを捕まえて食べる虫や鳥たち捕食者も暮らせなくなる。
生き残っているのは、イネ科の牧草を利用するバッタ類と真っ黒なジャノメチョウぐらいだった。
ジャノメチョウって知ってる?
ちょっと見は、蛾みたいに陰気なデザインの蝶。
それどころか去年までは、野鳥の声さえ聞くことがなかったくらい、徹底的に偏ってしまっていたの。
それはもう、「沈黙の春」みたいで、ちょっと不気味ですらあったわいな。
いちばん良いのは、多様性に満ちた草地環境を整えておいて、自然に周辺からの野草の種が飛んできたりで環境回復していく状態。
けれど、その基本となる多様性を再生しようにも、チガヤやススキ、クズさえも残されていないくらいに破壊され帰化植物とやたら丈夫な牧草が覆いつくしている環境では、ほぼ不可能なのよね。
それに、花粉を運ぶ昆虫が居なくなったエリアに、ただ単に野草を移植しても、種子繁殖できないようでは野の花が咲き乱れる草原へとはなかなか進まない。
それを人の手でやるなんて、大変すぎるし、だいいちそんな金なんかありませんわ。
まずしなければいけないのは、昆虫相の豊かさを回復させること。
そんな訳で、ここで園芸種が活躍することになるのよね。
それも、原種が日本に存在しない、日本の野生種と交配したりしない種類の園芸種。
過剰な繁殖力で野生化しない、周辺の野生種を圧迫しない園芸種。
とりあえずの急場しのぎに、そんな園芸種が野生種の肩代わりをして、昆虫相をはじめとした動物相の多様性を回復する足がかりにするのよね。
たとえばこのレースフラワーは、キアゲハの幼虫を育てることができる。
けれど、この辺だったら、ハナウドなんて言うもっとゴージャスな野生種があるのよね。
そっちの方がずっと派手だし、第一タダなのだ。
だから、この華やかな花壇は、あくまでもかりそめの物なのだ。
この場所はやがて、美しい日本の野生植物たちの花々であふれかえる草地に帰る。
けれど、それはきっと、失われた楽園の追憶のような物にすぎないかも知れない。
小理屈を並べるのは、もうヤメにしようね。
A(^_^;
これ、今年のお気に入りなのだ。
まだあんまり栽培してるところが無くって、イッタイどんな生長のし方をするのか良くわからなかったんで、とりあえず実験的に種をまいてみたんだけど、なかなか素敵な花でしょ?
アンジェリアって言うのだ。
もともと、緑肥用に売られてる種なんで、結構安く手にはいる。
こんなだだっ広い斜面を華やがせるには、なかなか効果的。
だってさ、春先に種をばら播いておけば、今時分からこんなに綺麗に咲いてくれるんだわさ。
オヌヌメ。
それにしても、雨に濡れる花たちの何と神秘的なことか。
I never meant to cause you any sorrow.
I never meant to cause you any pain.
I only wanted to one time see you laughing.
I only wanted to see you laughing in the purple rain.
Purple rain, Purple rain
Purple rain, Purple rain
Purple rain, Purple rain
I only wanted to see you bathing in the purple rain.
Prince
Purple Rain