晩夏の川辺を散歩していると・・
川の水面に浮かぶ病葉(わくらば)が目にとまった。
紅葉の季節にはまだまだ早いが・・
秋を待たずして赤や黄色に変色したり、落葉している木の葉のこと
を「病葉(わくらば)」といいます。
風通しの悪い所の葉が多く、細菌に侵されたり、虫に食べられたり
しているものが多い。。
まだ夏なのに病変して変色した病葉を見るのは、若い人が病におか
された姿を見るようでなんとなくわびしく、寂しい思いにかられて
しまいます。
水面に浮かぶ病葉(わくらば)。
そんな病葉(わくらば)を見ていると・・・
昔、仲宗根美樹が歌って大ヒットした「川は流れる」の曲を
懐かしく想い浮べてしまいます。。
この叙情に満ちた歌詞と哀調を帯びたメロディを聴くたびに、
病葉が川面に浮かんで流れゆく情景が浮かんできます・・
特にこの曲の最後のフレーズ、
♪人の世の塵にまみれて なお生きる
水をみつめて 嘆くまい 明日は明るく...
を聴くたびに、胸にグっときてしまいます。
横井弘の作詞の中では抒情歌謡の「あざみの歌」と並ぶ傑作だと思う。。
「川は流れる」 作詞:横井 弘、作曲:桜田誠一、唄:仲宗根美樹
♪病葉(わくらば)を 今日も浮かべて
街の谷 川は流れる
ささやかな 望み破れて
哀しみに 染まる瞳に
黄昏(たそがれ)の 水のまぶしさ
♪思い出の 橋のたもとに
錆びついた 夢のかずかず
ある人は 心つめたく
ある人は 好きで別れて
吹き抜ける 風に泣いてる
♪ともし灯も 薄い谷間を
ひとすじに 川は流れる
人の世の 塵にまみれて
なお生きる 水をみつめて
嘆くまい 明日は明るく