土曜日に大学へ行ったらなんと、次の日に講演会があると。
それも2008年ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英だというじゃないか。
ということで日曜日もいそいそと大学へ。
入れないと困るから早い時間に行ったらあんまりひと気がない。
さすがに1時間前はやりすぎか。
で、時間になったらそこそこ人が入っている。
だけど、年齢層が高めなんですけど、5,60代が多い。
講演内容が「学問研究と平和憲法」って内容だからか、
午前中に自然科学系のところでも講演をやったからか?
講演は益川さんが幼少のころ家に焼夷弾が落ちた話やら、ベトナム戦争の報道の記憶など。
科学者としてはジェイソン機関のダイソンの話、
朝永さんのくりこみ理論が伝わらなかったのは戦争のせいだ、という発言をした態度と、
ジェイソン機関に参加して戦争について研究していたという態度を引き合いに出して、
科学者はほっといても善の存在にはならないということを言ってました。
研究だけしていても周りに流され、そんなことになってしまうと。
もっと市民の場に出ることが必要であると主張されておりました。
そういうこともあって益川さんはこんな活動をしてるのね。
こういう考えのもととなった名大の坂田さんのところいた話にも結構時間が割かれてました。
益川さんは九条科学者の会のよびかけ人のひとりなので、憲法九条についてもたくさんのことを語られております。
9条があってもソマリア沖まで自衛隊の船を出せるんです、今の憲法でもそんなことができるのに、これ以上何をしたいのか?
それは9条を改正?改悪?して交戦権を得たいからだと。
今の世の中、簡単に戦争が出来る世の中ではないのに、なぜ交戦権が必要なのか?
クラウゼヴィッツが「戦争は外交の延長にある」という発言をしているが、
それならば何の前触れもなくいきなり戦争ということはなく、
戦争の前には外交トラブルが必ずある、ということは外交でも食い止めることが出来るはずで、軍備を整えるならそれに力を注げと。
印象に残った発言としては、国民の命を犠牲にしてまで得る国益などない、ということ。
全くその通りです、はい。
こんな書き方をすると生粋の反戦なお方のようですが、
守るために戦わなきゃならん状況もあるだろうと、ただ、戦争がキライなんです、と。
反戦ではなく、戦争ギライ、生理的に戦争がキライというのを何度も繰り返してました。
まぁ、誰だって戦争は嫌いだよね。
と、こんな感じで講演会はあっちゅうまに終了。
メモメモしながら聞いていたらメモ用紙1枚がいっぱいに。
で、大きな拍手の中退室される益川さんを追って小ヤギも退室。
そこでその日の朝買ってきた益川さんの本を出して「サインください」。
字が汚いのであまりサインをしないという益川さんですが、快くしてくださいました。
で、みなさん知ってます?益川さんのサイン?
英語は苦手だけど物理屋としてギリシャ文字なら大丈夫ということで書かれるサイン、τ.φκaωα でt.maskawaなんですね。
あと上に書かれているのはフィロソフィア、知を愛するということなのですが、
益川さんは愛知出身なので、シャレも含んでいるというサインなのです。
いやぁ、よい話がきけて、よいものももらえました。
益川さんのサインと、講演中のメモ