尊敬する経営者の方々にお会いすると、一言、二言お話しできるだけで、かけがえのない見識を得ることができ、とてもうれしくなります。
これまでの経験や、お考えになっておられること、社史などを書かれた本を頂戴すると、さらに深いお人柄などを知ることができ、敬愛の情がさらに深くなります。
株式会社愛工舎製作所の牛窪啓詞会長より、2冊目の本を頂戴しました。どちらも社内報向けに書かれたエッセイをまとめられたものです。
1冊目の『窓を開ければ』は、日本語と英語で構成されていて、そのことでまず驚いて・・・博識に驚いて、読ませて頂いていました。
このたび頂いた『春夏秋冬 地を養えば』は、その197ページに「石川洋氏の言葉に『地を養えば花は自ら開く』という言葉がある。混迷する時代にどう生きるか、問題は世相や環境にあるのではない。自分の内からの点検性にある。根、地を養わねば花は開かないと言っている。そして『人という字は支えあうことを意味しているといわれる。しかし左と右は同じ長さではない。愛とはどんな人とでも支えあうことである』と著している。」との記述があり、その思いを示したのだと感じました。
ドラッカーからニーチェまで幅広い読書や様々な人脈によって得た知識、国内から海外まで現場、現物、現実の積み上げによる経験に裏打ちされた確固たる信条には、敬服せざるを得ません。
牛窪会長とのご縁は、埼玉県企業局の経営懇話会委員として同席させて頂いたことからです。2010年には、弊社が経済産業省事業「全国商工会連合会 農商工連携等人材育成事業」『農商工連携プロジェクトマネジメントケーススタディ』を実施いたしましたときに、米粉の活用方法についての試食を交えたプレゼンテーションをして頂き講座に厚みを増すことができました。
さらに、構造改革特区で埼玉県庁に在職した折に、お菓子作りの延長線上ではなく、商業ベースに乗るパンや洋菓子の加工方法を学ぶことにより、農業の6次産業化の事業性の向上を目指した「加工技能高度化研修」にご協力頂きました。これについては、『春夏秋冬 地を養えば』で触れて頂きとてもありがたいことです。
熱い思いに溢れた文脈が多いのですが、牛窪会長そのものだと思った一文は、232ページの次の文章です。
「我々中小企業のニッチな世界でも、その精神は偉大なる人から爪のあかほどでも学び、自らをふるいたたせる気力が大事だ。ニッチトップを目指し、既存のビジネスモデルを見直し市場の開拓、新規商品、製品を育て、チャレンジ精神のある人材を育てられればいつでも私は退く覚悟がある。今年もさまざまなことに学び勇気づけられた年である。いつまでも人と人脈を大切にし、自分の成長の糧にしたいものだ。」
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