琴電で滅入ってむしゃくしゃしていたので、気晴らしに以前模型店で購入した「アルクラッドⅡ・ステンレススチール」を試すことにします。
アメリカホビー界で、メタル風塗料の旋風を巻き起こした製品らしいです。
偉い高価な塗料です。
エアブラシ希釈がしてあって、1480円!
12月から値上げがあって、次回輸入からは更に高額になったそうです。
あっという間に消費しそうな量しか入っておりませんが、
モデル屋のにーちゃんが
(´ж`;)<「この塗料、一度は使ってみてください。銀がすごい面白いですよ」
と。
(´ж`;)<「普通の銀は金属系だから時と共に酸化するんですが、これはそういうことが無いです」
とも。
なかなか良さそうじゃないですか。
高価だけど、とっておきの営団5000系に是非塗りたい。
むふふ♪
(´ж`;)<「一瓶で10両までは行きませんが、7両くらいまでなら塗れますよ」
こうも言われました。
(´ж`;)<「下地に、黒を塗るんですよ。輝きが凄いことになりますから!」
( ・∀・)ヘェーヘェーヘェー
黒を塗るんですね。
という記憶を元に。
サクッと
綺麗に塗れました。
半 艶 黒 が
鉄道模型モデラーは半艶が基本ルーチンになっておりますんで、黒といえば半艶です。
アルクラッドを注いだ壺の中はこんな感じです。
で、アルクラッドⅡを吹いてみました。
様子がおかしいです。
(;゜Д゜)・・・・・・・・・・・・・・・・。
ナンジャコリャー!!!!!!
どうみても駄目駄目です。
ガンメタルとかそういう次元を超えています。
鉛色より酷い。
吹き足りないと思い、更に吹いても
じぇんじぇん駄目ー!
\(^o^)/オワタ
コレは如何と思いシンナープールへどぼーん・・・
もう瓶の1/3は藻屑と消えました。
なんて空しいんだろう。
むしゃくしゃが、絶望に変わりました。
( ;´Д`)いやぁぁぁぁぁー!
そこで、ググってみました。
http://www.powers-international.com/international/alclad/manual.htm
リアルメタルカラー使用方法 |
塗料の仕上がりを最大限に引き出すため、模型にアクリル系プライマー(車用の塗料が理想的)で下塗りをして下さい。下塗りした後は研磨紙で磨いて下さい。その後、模型に2度薄くALCLAD II をスプレーして下さい。【クローム(ALD-107)0.84kgf/cm2~1.05kgf/cm2、その他1.05kgf/cm2~1.4kgf/cm2】 乾かす時間は10分で充分です。その後、ALCLAD II は目の非常に細かい布で磨くこともできます。また、手で触ったりマスキングして重ね塗りすることもできます。エアブラシを掃除するにはSprayawayやラッカー用シンナーを使って下さい。ミネラル入のアルコールやエナメルシンナーは使わないで下さい。もしプラスチックに渦巻状や流線状の跡があるようであれば、それはプラスチック成型上の欠陥で仕上がりに影響しますので、これらの箇所に下塗りを2度薄く塗って下さい。 先に見ときゃよかった _| ̄|○ il||li |
但し、鉄道模型。特にNの常識では受け入れがたい部分もあります。
基本的に鉄道模型は小さなディテール命なので、執拗なコンパウンド研磨はしません。
凹凸を研磨しきれない都合もあります。
また、輝きすぎも嫌われる仕上がりになるので、いくらステンレス地肌の再現といっても、微妙に好まれる仕上がりと違ったりします。
コレは実物の洗浄が不十分の癖に露天使用、更に使用感が数十年単位と言うことからもいえるのではないでしょうかね。
ということで、仕切り直しなのですが、下地を平滑にするものを考えたところ・・・
コレしか思いつきませんでした。
「プライマーを使用せよ。」
とありますが、どうも密着力を期待するものではないらしい。
そんなことしてもしなくても、剥がれ易いらしい。
どうも日本のモデル道具ではサフェーサーのようです。
しかし、サフェだと磨く必要があるのも事実。
在庫があるにはありますが、一度他で吹いて、その艶消しッ加減は半端ではない。
そこでその中間域の製品で思いついたのがコレです。
これは平滑にする力は「ある程度」あるので、要は艶を出してやるくらいまで平滑にする必要があるわけです。
このメーカー指定のフロッキルプライマーはいまや水性なので、使用してはなりません。
これに、薄め液を多めに入れて、リターダーマイルドを注しました。
で、軽く浸すように吹いてみました。
テーパーが見えますけど、下手に消すとそこだけ傷が浮きそうなので弄る事はしませんでした。
つややかに白っぽく吹き付けられました。
本塗りへ
( ゜Д゜)ノ占<::::
実は写真に無いのですが、違いは歴然でした。
まず、パール塗料のような状態に付着していき、ラベンダーパールと言えるような色合いに染まっていきました。
まるで真珠色。
下地の色がここまで影響するメタリックは初めてです。
コレはアルミっぽくなるかな?
と言う感じで吹き続けました。
( ・∀・)<「まぁ、もう失敗して元々だから・・・」
で、乾き始めるとまた色合いが変わるんです。
その結果。
おおおお!!!
ヽ(・∀・ )ノ
かなりいい感じです。
リアルと言うより、鉄道模型的シルバーですが、もうちょっと吹き慣れると下手なマイクロエースやグリーンマックスの銀より素晴らしい感じになりそうです。
破綻していません。
真正面超拡大するとこんな感じ
粒子が無いわけではありませんが、
左から光を一方的に当てた、意地悪な撮影法でもコレです。
但し、下地の荒れには超敏感で、この反対側の部分にメーカー成形時から付いていたと思われる傷が、全く同じ形で先頭車2両とも浮き出ました。
埋めていたはずですが、うっすらと出るものすら「くっきり」浮き出します。
☆反省会
1 下地は再考の余地あり。「ステンレススチール」の性能を充分に引き出すには、黒の艶あり下地が必要で、再度試す必要がありそう。完全艶ありの黒を吹くことになる。
2 上手に吹けば、もう少し少ない塗料でいける可能性がある。
が、下地にムラがあるとある程度吹き重ねなければならない。
鉄道模型は一面あたりで5角度すべてを面で吹くことになるので、他モデラーよりは多くなると思われる
3 やけっぱちでクリアを一回目に塗ったら、やっぱり駄目であった。
4 いつもはグンゼ8番が溶けずらいグンゼプライマーを吹いても駄目であった。
5 一瓶で、5両くらいが限度かと思う。
6 シンナープールに入れた途端、あっという間に溶け去る。他の塗料では考えられないくらい。
7 下地が発色に大きく影響を与えるので、新車とか使い古しとかの実車イメージによって変えてみると面白い結果になると思う。
新車なら、下地に紺色とか面白そうである。
以上、不十分ながら人柱レポートでした。|ω・`)ノシ