煙室扉くらいしかボイラの幅を決めるものがありません。
おしりに仮留めして幅を出します。
そうした上で、平らな場所を用いて「一段上がった」ランボードをつけていきます。
上下方向は「ボイラの切掛けを信じる」だけです。
平らな面ときちんと隙間がなければいいとしましょう。
最初の一枚位がダメだったら全部ずれていくんですが。
最初の一枚は、「ボイラの下底繋ぎ目」からノギスで測っているはずです。
まぁ、いいんじゃないかな・・・・。
要領同じくして、左右を半田付け。
良いことにしておきましょう。
最初に比べたら雲泥の差です。
こんなふうにクビレていたんですから。
よく見ると、ボイラ下底からランボードの寸法があっきらかに > となっていますね。
これじゃ、歪んで当然です。
(多分そういう理屈だ)
筒状の機械を取り付ける前にランボードをやってしまったので、右上の四角い穴に通さねばなりません。
「給水ポンプ」ッて言うらしいです。
(蒸気については本当に。よくわかっていない)
実はこのようにひん曲がって無理やり取り付けられていました。
これは流石に取り替え対象です。
同じ形の「給水ポンプ」が安達製作所から出ておりました。
あ、よく巷ではニワモデル・ニワロックスのパーツや金岡工房のパーツなどが蒸気機関車に良いらしいですが、どちらも仕入れができなかったり、まだ導入前なんで「とりあえず似ているからこれでいいか」で済ませます。
別に特に格好悪いようには感じません。
「TMSを飾る歴代諸先輩の豪華絢爛入魂「すごい情熱結実!」作品」には到底及びませんので。
「SLってなに?」ってお客様に聞く情けない店主のものですから、どうかお許し下さい。
流石に、保存蒸気機関車だけは結構見ているんで、こんなに曲がっているのは考えもつきません。
きっと製品のために辻褄合わせで曲げたんでしょう。
こういう曲がりが「なんかグダグダ感」を醸し出していたんだと思います。
しかし入らない!!!!
これは大きく穴をカットするしかないようです。
本物だってもう少しおおきおに違いない。
ソウだ。そうに違いない。
と無理やり納得させるためにはこの作業は後回しです。
ケガイては置きました。
糸鋸でカットしましょう。
出来るかどうかわからないし、何本糸鋸を折るかわかりませんけど。
妻板も磨いておきます。
運転手側窓は旋回窓を入れるためか、一旦、普通の板で塞がれておいた上で、穴がアキます。
お客さんに「こんな小さな旋回窓製品あったかな?」と言われてしまいましたが、
最悪はNゲージパーツを使えばいいと開き直ります。
お客さんの勧めで、「まずはキャブの前板をボイラに貼ると、工作しやすいぞ。」
と助言を受けまして、
「え、キャブって、完全組み付けしてから、ボイラにかぶせるんじゃないの?」と思っていたんですが、
こちらのほうが寸法が出るそうです。
あとでその意味がよくわかりました。
これはNとは違う工作法ですね。
そのために、一生懸命内側に丸まろうとするボイラを広げます。
はんだしました。
で、ボイラの後端はモーターを、元の巨大な開放型棒モーターを「なんらかの」小さなものにするため、夫妻でも良いと判断し、
ウィストジャパン社のD51用バックプレートをそのマンマ取り付けます。
ボイラ寸法が違いますので、ちょっとはみ出しますが「気にしないでそのまま取り付けます」
ええ、こう言う所が出鱈目です。
ぱっと見、格好良ければいいのです。
細かいことはご指摘ご勘弁ください。
なだらかに半田を盛ってごまかします。
それにしてもスンゴイ一体ロストでありますね。
SLモデルがロストパーツブームになった気がよく解ります。
一個1600円位です。
高級ワンポイントですね。
これにより、ボイラの外形がしっかりしましたので、最期のランボードを取り付けます。
水平が出ていればいい&キャブ妻板にきちんと取り付けられればいいので、このように挟んでいくだけで、自然と位置が決まります。
トンデモナイ角度で曲がっていた、最悪のランボードは、これでスッキリしました。
作業前。
解りますか?
ボイラ側が落ち窪んでいたんです。
表面は配管でまっすぐに見えるだけ&色が残って影に見えるだけで、30度位の角度でボイラ側に落ちて半田付けされていたんです。
ランボードは組み上がりました。
特に削るまでもなく、一直線になります。
やっぱり部品の精度は良いようです。
組み立てがとかく、良くなかったようです。
勿体無い製品です。
と言っても、量産品でここまで慎重にするわけに行かないでしょうから、「大量制作用位置決め治具」がラフだったのかもしれません。
これは、キャブの床板です。
フレームとつなぐ大切な部品ですが、その肝心の繋ぎ目板が、後日ユーザーで再生されています。
これが結構ラフな作りで、作りなおさないと格好が悪いものでした。
穴が明らかに曲がっています。
ラフな組み立てで、傾いていたのかと思います。
それをこのパーツで無理やりまっすぐに直したと、思われます。
ただ、全体によじれていましたから、ボイラ車体はおそらく「どこにも中心が出ていない不安定な適当なところでの」角度で留まっていたと思われます。
頑固な塗装、はんだボテ。
はんだを吸い取っていきます。
まだ使えません。
裏も汚いままで、これでははんだも乗りません。
左だけ磨いた状態。
ひたすら、磨いて磨いて・・・・
これがジャンク品再生には手間がかかるところです。
この部品磨きと歪み矯正を手間と考えなければ、ジャンク再生は色々できるでしょう。
それだけ安いんですが、普通に考えて、ジャンク品は新品キットの1/4以下の価値くらいで入手できないと、相当な大変さをカバーしきれないような・・・(しかも部品の新たな調達は結構ありえますので、安く買ったつもりが、新品キットより高くなった。なんて笑えない事実が結構あります)
キャブ板の高さを
左右で測ると、気持ち良いくらい全く同じ寸法が出ました。
結構頑張ってますよね。
自分。
5mmの板を切出して、このように曲げます。
こうやって・・・
載せます。
これで位置決め完了にしちゃいます。
「セオリーってなんですか」
正直、ボイラが傾いていたら全部おじゃんなんです。
多分、普通の組み方じゃない。
はんだします。
結果的に、これでランボードと水平がとれているんだから、世の中舐めてます。
多分、いろいろな偶然です。
1mm角洋白線でランボードの縁を作ります。
お客さんには「1mm板をランボード裏に大きな幅でビシッと貼るといい」
と助言を受けていましたが、洋白でやりたかったんで、結局角棒にしました。
付けました。
まだ繋いだままの部分もあります。
比較的真っ直ぐですね。
最初に比べれば雲泥の差です・・・。
ちょっと一箇所微妙によれてしまっていますが、裾は合ってます。
この時と比べれば・・・・。
あー、大きく凹んだところと同じ所がよれてますね。