インサイドギアのレストアと必要とされるユーザーの方に御受渡ししております。
当該は割と軽傷のもので機関車用インサイドギアが入ってきました。
動きは結構渋くなっており、音も大きく、小型缶モーターではちょっと渋いギアにトルクが取られ過ぎていて本来の性能がスポイルされていました。
古びておりますがちょっとギア関係が渋いことと黒染が浮いていたりして居るくらいであまり悪く無いコンディションと見ました。
バフで各部を研磨して磨いていきます。
車輪は一部メッキ欠けがあった部分をメッキし直して、磨いてあげます。
幸い、軸関係も摩耗が進んでおりませんでした。
もし、車輪が痛みすぎていた場合は、割とちゅうちょせず新品と交換してあげることができます。
(またその交換シーンは次の機会に、既にいくつかのギアは再生しております)
ギアもコンディションが悪くありません。
バリがいくつか散見できるだけです。
それが引っ掛かりになっている様子。
黒染が擦れているので、メッキ下地まで磨いて綺麗にしてあげます。
黒染は格好いいのですが、斑に成って居たらメッキの状態の方がまだよいでしょう。
各部を磨いたり洗浄したら、ギアをもう一度組みつけて、アタリの少ないように組み替えてあげます。
写真ではあまり分かりませんが、随分シャキッとしてきました。
浮いていた赤っぽいさびも除去。
モータも手垢錆を落としてあげます。
色々コネコネした結果、手押しどころかシャーっと軽く惰性するまで回復。
これは再生できそうですね。
今回はお客様にED76-500やED75の取り付ける要望がいくつかありましたので、ちょうど紹介できる物件となりました。
カツミのDT129ダイキャストを新品で取り付けてあげます。
MP対応の製品をインサイドに取り付けるため、現物合わせで加工が必要な部分があります。
仕上がりました。
あとは床板の要望があり、それは別にフライス加工で作成をして用意してからの再販売となります。
あとはお客様の要望を聞いて、全軸集電まで加工するかどうか。
元N屋としては全軸集電にこだわりたいところですが、加工に結構手間がかかるので価格を上げるより、聞いてからにしたいと思います。
都合2組から3組のレストア品が必要です。
インサイドはあとふた組ありますので、メーカーも違うことですのでそれぞれそれも順次再生して店頭に並べます。
インサイドギアは時代遅れと言われる声が圧倒的ではありますが、強靭さや、ラフに扱っても壊れない仕組み。そして元が不用品からの再生であるので安価にお渡し可能と言うことがメリットです。
今回は実はギア一つ、軸一つは交換して状態をフレッシュアップしました。
(店頭のカウンターで立ちながらの作業で写真が少なく面白くありませんね)
どれも備品やお客さんから頂いたジャンク品からの転用での再生となりました。
新品は台車枠のみ。
元にもドロップ製DT129が取り付けられていたのですが、組み立て直して表面を仕上げ、さらに焼き付け塗装したうえで次の再生品に利用していきます。
「徹底的なディテールは必要ない、丈夫で綺麗に走ってくれればいい」というお客様用の準備品です。
「リ・ニューギア」とでもいいましょうか。
ジャンクで貰った過去の製品車体などをお持ちのお客様がたまたま複数いらっしゃって、そこに全く違うお客様からギアが頂けたので、接点を作ろうと考えております。
MPギア新品をお勧めすることは簡単なのですが、どうしても足回りだけで2.5万円程度まで掛ってしまいます。恐らくジャンク車体にそこまで掛けることは抵抗があるでしょう。
これなら古い方式ですが数千円でご提供できます。
台車だけ、綺麗なものを取り付ければ、古い製品の各物品ですが綺麗によみがえるのではないかなと思います。
「Nの予算でHOを楽しみましょう!」と言うのが口癖ですが、HOは決して高価なものばかりではない多様な価値観があります。
数十万円もする製品は・・・そりゃ私は違う意味で嬉しいですが、時代がそんなもんではないし、地方の模型に掛けるお金も限られております。
その中で沢山楽しんでもらえればと考えております。
「なにか、ひょっとして出来そうだな?でも難しそうだ・・・と困るヒントがあれば気軽にご相談ください」
また先輩モデラー様で部品箱で眠っている古いインサイドギアがあれば、破損していたり壊れていても是非お声掛けください。修理して次のユーザーにお渡しさせていただければと思います。