食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『回想旅行記、DMZ、板門店Ⅰ』

2013年11月19日 17時33分36秒 | 旅行

韓国は北朝鮮と北緯38度線で分断され国境に幅2KmずつのDMZ(Demilitarized Zone)

非戦闘地域を設定しており、双方が侵入を防ぐためにおびただしい数の地雷が埋設さ

れている。北との交渉会議が執り行われる国境にある板門店はTVなどでお馴染みの光

景、その建屋の奥にある北の建物の警備兵が映し出されることも度々ある。ここへもツア

ーがあり恐らく許可されたであろう旅行会社で扱っている。

私たちはKONESTが斡旋するツアーに参加した。板門店と北朝鮮が韓国侵入の為に掘

ったトンネルへも行けるから興味深い内容だ。旅行会社のOPツアーならホテルに迎えに

来てくれるが、こうしたツアーだと格段に安い値段の代わりに集合場所まで自分で行くこと

になるが、有名ホテルのある場所だから直ぐに分かる。

集合するとバスを割り振りされるので、そこで一緒に行く人と顔合わせをする。ここのお客

は殆どが日本人だったが、今は中国人になっているかも知れない。ソウル市内からバスで

60Km走れば北との国境になるから、如何に近くて遠い国かが分かる。

このコースで訪れる場所は、場所柄から訪問者の身分を確認しておく必要があるから軍人

がバスに乗り込み、ツアー会社が受付した参加者名簿とパスポートで人物確認される。今

まで、こうした経験は無かったから、疚しくなくても、とても緊張したし少し怖さを感じた。

板門店近くに来ると見学に関する説明並びにこのツアーで生じた事の免責を認める署名を

する。このツアー中、何かの要因で死亡したりしても何の意義も申し立てを放棄する、こんな

厳しい条件だった思う。道路に張ってあるロープから外側に行くと地雷の危険性が、また禁

煙を厳守、ポイ捨てで火薬に引火し火事になったことが過去にあったそうだ。ガイドは細かい

注意を色々と追加する。北朝鮮の兵士が警備している場所ではカメラを向けない、指を差さ

ない、指差しは軽蔑していると受け取られるからだ。また、兵士の視界にある時、急に走った

すると怪しまれ遠くからでも発砲の恐れがあるから、歩く速度は一定で後ろを振り向かない

と。板門店の建屋に行くと、北と交渉するあの部屋にも案内してくれ、北側の席にも行くこと

が出来る。この建物の奥の方に北朝鮮の建物があり、若い兵士が大きな帽子を被り、銃を持

って警備している。

注意されていたのに、いざ北朝鮮の兵士を見つけると『あっ、北朝鮮の兵隊が居る、居る』と

指を差して人に教えようとする。ゆっくり歩けというのに、小走りになり急いで通り抜けたとか、

注意されたことは全く守られなかった。


『廃炉への踏みだし』

2013年11月19日 17時30分56秒 | 日記

福島原発4号炉の核燃料棒、搬出作業が昨日から始まった。水の入ったプール内に保

管されている未使用の燃料棒1533本の内、22本を取り出し別棟の保管プールまで移動

させる。言わば、これから本格的な搬出に向けてのトレーニングのようなものだが、作業

自体は燃料棒の入れ替えなど何度も行われてきたから、多少の手順の違いはあるだろう

が、東電の説明を聞く限りそう大きく心配することはなさそうだ。と、思っていたら燃料棒を

保管する容器キャスクを30m位の高さからクレーンで降ろす、もし落下したらキャスクが破

損して放射線が漏れ出さないかと言う肝の説明は相変わらず。以前に17mの高さから落

下させて試験をして大丈夫だったから30mでも大丈夫と回答があった。

いつ試験をしたのかと問われて1時間後の回答で23年前にある機関が実施した。

いつものことながら東電のすることは、結果的にどこかで間が抜けているから、今回もそう

ならないことを神に祈ろう。4号機はまだ燃料棒の形が残っているから、難しい作業ながら

1~3号機に比べれば始末はし易いとされている。津波、原発事故と当初は誰もが真剣に

考えていただろうが、たった2.5年もしない内に深刻さを忘れ去られようとしている。

1~3号機へは側に行って見ることすら出来ない状態が今も続いていて、どのようにして始

末をするのかアイデアさえないのである。福島原発の惨状は被害者だけが痛み続け、耳を

澄ましても聞こえなかった原発を動かせの合唱が段々と大きく聞こえるようになってきた。

汚染水、現在も始末できずにたまり続ける核汚染物質、使用済み核燃料など、持っていき

場のない物は増え続けている。こうした現存する問題に答えもなく『原発ゼロは無責任』と言

う政府の非常に責任のある態度に頭が上がらない思いだ。


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