「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

限界集落

2007-12-04 04:32:30 | Weblog
「限界集落」と言う言葉が良く聞かれるようになった、高齢化率が五割を越し、集落の力が落ちて消滅へと向かう集落を「限界集落」と呼ぶようになった。
林業が盛んだった30年前、過疎ではあったが木材が全うな値段で取引されていた、しかし木材自由化で外国産の木材が大量に流入し、次々と製材所が閉鎖をしました、林営暑や関連事業で働く多くの人が職を失いました。こうして林業で栄えた集落は瞬く間に「限界集落」と成りました。
今、林業がたどった道を稲作が同じ道をたどっております。
今年9月の豪雨で大きな浸水被害をうけた北秋田市で、六ヘクタールの水田で米つくりをしているSさん(72)水田の復興もままならない、育苗ハウスも被害をうけ、来年の米つくりに不安を感じています。
Sさんの追い討ちをかけたのが米価の暴落です、「農協がだす米の概算金は一表一万五百円でした」「こんな価格で米つくりをやって行く自信はない」と言っています。
WTO(世界貿易機関)農業協定が動き始めた1995年以降生産者米価は下がり続け、今年の暴落となりました。
山林集落が「限界集落」化して住民が田畑や山林など地域の資源を管理できなくなれば、下流の都市住民や漁民の暮らしと生産に環境問題を含め悪い影響がでるのはと言われています。
政治は社会に少なくとも前向きの影響与えている、人の営みを支え「これなら生きていける」と希望や自信を持てる施策を示すことだと思う。
政治の無策が国を滅ぼす結果とならないよう私たちもしっかり見つめていかなくては成りません。