6月14日(日)、福岡の勉強会に行ってきました。(中医学講師:韓小霞先生)
今回は、排尿の不調について。
おしっこの問題は多岐にわたるので、何回かに分けてご紹介していきますね。
ではまず「おねしょ(夜尿症)」から。
その1.おねしょ(夜尿症)
5歳未満の子供の「おねしょ」は珍しくありません。
原因は、膀胱の発育やおしっこの生成量を調節するホルモンの分泌、排尿をコントロールする自律神経の働きなどが未熟なこと。小さい子供が成長過程にあるのは当たり前で、つまり病気ではないんですね。ほとんどの場合、体の発育とともに自然に治っていきます。
5歳以上になってもおねしょが治らないと、「夜尿症」という病名がつきます。
原因は、成長がやや遅いことや、心理的なストレスによる自律神経失調などが考えられます。
修学旅行や合宿などに出かける年齢になると、子供の悩みも深刻ですがお母さんもとても心配します。神経質になってしまい、飲み物を極端にセーブしたり、夜中にタイマーを鳴らしてトイレに行ったり、大人用のおむつを当てたり。「恥ずかしい」「自分はダメだ」という風に子供が自分を責めたり委縮してしまうと、夜尿症は治りにくくなります。
夜尿症の子の体質は、ほとんどが「虚証」です。「虚」とは体内に必要な物質が足りないとか、機能が低下しているということ。「脾」が弱いため食べ物から作るエネルギーが足りなかったり、水分代謝をコントロールする「肺」やホルモン系・泌尿器系をつかさどる「腎」の働きが弱かったり、「肝」=自律神経が不安定だったり…といった複合的な要因が背景にあって、症状が出ているのです。
大人の夜尿症も本質的には同じですが、大人の場合、心理的ストレスから急に夜尿症になる、治らない夜尿症がストレスになって長期化する、子供時代から不安・緊張が強いなど、メンタルの問題に比重がかかるようです。メンタルの不調も結局は気血の不足、循環・代謝不良、内臓機能低下などが背景にあって起きるもの。「何が足りないか、どこがどう弱いか」を知ることが改善のスタート地点です。
漢方では、一人一人の体質の偏りをととのえることで夜尿症を改善します。おねしょ(夜尿症)の薬があるわけではなく、その人その人の体質を見て、過不足を調整していくことで治っていくんですね。
スタッフ:春田有紀子
今回は、排尿の不調について。
おしっこの問題は多岐にわたるので、何回かに分けてご紹介していきますね。
ではまず「おねしょ(夜尿症)」から。
その1.おねしょ(夜尿症)
5歳未満の子供の「おねしょ」は珍しくありません。
原因は、膀胱の発育やおしっこの生成量を調節するホルモンの分泌、排尿をコントロールする自律神経の働きなどが未熟なこと。小さい子供が成長過程にあるのは当たり前で、つまり病気ではないんですね。ほとんどの場合、体の発育とともに自然に治っていきます。
5歳以上になってもおねしょが治らないと、「夜尿症」という病名がつきます。
原因は、成長がやや遅いことや、心理的なストレスによる自律神経失調などが考えられます。
修学旅行や合宿などに出かける年齢になると、子供の悩みも深刻ですがお母さんもとても心配します。神経質になってしまい、飲み物を極端にセーブしたり、夜中にタイマーを鳴らしてトイレに行ったり、大人用のおむつを当てたり。「恥ずかしい」「自分はダメだ」という風に子供が自分を責めたり委縮してしまうと、夜尿症は治りにくくなります。
夜尿症の子の体質は、ほとんどが「虚証」です。「虚」とは体内に必要な物質が足りないとか、機能が低下しているということ。「脾」が弱いため食べ物から作るエネルギーが足りなかったり、水分代謝をコントロールする「肺」やホルモン系・泌尿器系をつかさどる「腎」の働きが弱かったり、「肝」=自律神経が不安定だったり…といった複合的な要因が背景にあって、症状が出ているのです。
大人の夜尿症も本質的には同じですが、大人の場合、心理的ストレスから急に夜尿症になる、治らない夜尿症がストレスになって長期化する、子供時代から不安・緊張が強いなど、メンタルの問題に比重がかかるようです。メンタルの不調も結局は気血の不足、循環・代謝不良、内臓機能低下などが背景にあって起きるもの。「何が足りないか、どこがどう弱いか」を知ることが改善のスタート地点です。
漢方では、一人一人の体質の偏りをととのえることで夜尿症を改善します。おねしょ(夜尿症)の薬があるわけではなく、その人その人の体質を見て、過不足を調整していくことで治っていくんですね。
スタッフ:春田有紀子