山東省中医薬大学附属病院・中西医結合生殖医療センターの研修報告の後編。
ここは、中国で唯一、西洋医学と漢方の併用による不妊治療と身体や卵胞づくりが認められている病院です。
研修報告PART1はこちら。
病棟では、卵巣早衰にもかかわらず、無事自然妊娠した27才の女性が入院していました。
彼女の母親は、妊娠した事に気づかず40日目まで避妊薬を服用していたそうです。
その影響もあってか、生まれながら腎(ホルモン系)が弱く、初潮から生理は2~3ヶ月に1度で、
20才の頃から4年間、薬で生理を起こしていました。翌年に卵巣嚢腫の手術を受けましたが、
術後FSH値は「閉経後」を示す165にもなっていました。
これでは妊娠どころか、自然の生理は望めません。
そこで西洋医学でのカウフマン療法と、その治療を支える漢方薬として、補腎陰と補腎陽の薬を交互に
3年間併用しました。
中西結合医療で徐々にFSHが下がり、妊娠前には6.8までに!!
病院の先生方も「この症例はすごくうまく行った例だ」とは仰っていましたが、そのうち何と自然妊娠したのです!
妊娠は出来ましたが、腎虚による腰痛があり、黄体ホルモン値も低いため、妊娠後もホルモン補充しながら、
赤ちゃんを守る「安胎」の漢方薬を継続していました。
ずらっと並んだ入院患者さんの煎じ薬
私達も不妊治療を受けている方や、治療をしてもなかなか結果が出ない方に、漢方薬の併用をお勧めしています。
ぜひ、ご相談下さい
ながさきプレス2010年2月号 掲載