長崎・龍虎堂薬局 子宝・不妊相談blog ~あなたにもかわいい赤ちゃんを…~  

中国漢方による『周期調節法』での子宝相談! 不妊症や治療にお悩みの方へのお役立ち情報と薬局の情報をupしていきます。

龍虎堂薬局のご紹介

長崎県、長与町の漢方薬局です。開局は1978年、今年で36年目になります。 イスクラ産業の「不妊症専門講座(周期調節法)エキスパートコース」を受講。 年に一度、中国での研修や「お茶の間講座」・「スクーリング」などで中医師・中医学講師の先生方に師事し、不妊症や不育症の学習に研鑽を重ねています。 長崎の薬局で唯一、日本不妊カウンセリング学会の認定不妊カウンセラーがおります。不妊症でお悩みの方、結婚予定の方… 一人で、カップルで悩まずにご相談下さいね。 (ご相談はご予約制です。前もってご連絡下さい。) お店のHPへはブックマークからどうぞ。facebookもやってます♪(*^-^*)

44歳の新米ママ~不育症Mさんの症例から~

2014年11月28日 | こうのとりがやってきた~店頭の症例から~
40歳のMさん。晩婚ですぐに体外受精(IVF)を始めたものの、うまくいかず来店されました。生理痛がひどく赤黒いレバー状の血塊も多数あり子宮筋腫に生理前後の頭痛・・・など血流が悪い“お血”が強く見られました。その他、冷えのぼせやイライラ・憂鬱、睡眠も悪く、排卵期のおりものも少ない・・・などホルモンバランスの乱れが強く、ストレスいっぱいの様子。ご主人様も仕事が忙しく毎日午前様で、IVF時は精子の運動率が悪かったそう。これでは治療がうまくいかないのも無理はありません。

まずは子宮の中を大掃除する活血薬卵巣を養う補腎薬から始めて頂きました。次の生理時には経血の色もきれいになり「体調がとてもよくなった!」と喜んでいた3ヶ月後に自然妊娠!しかし心音確認後、残念ながら繋留流産に。その際に大小複数の筋腫を指摘され、摘出手術を受けることに。しばらくは補血薬で子宮の回復に努めました。その半年後41歳で2度目の自然妊娠。途中までは順調でしたがつわりで安胎薬が飲めなくなり、14週で2度目の繋留流産に。ショックで全ての妊活は一度休止となりました。

3ヶ月ほど経った頃、気持ちを立て直して漢方薬を再開。毎周期、紆余曲折がありつつも粘り強く飲み続けられました。途中、不妊治療も再開し質の良い受精卵ができるようになりましたが、3度目の治療中ホルモン剤の影響から体調不良で治療がキャンセルに。「海外旅行にでも行ってきます!」と気持ちを切り替えた翌周期、なんと!赤ちゃんが舞い降りてくれました43歳の自然妊娠にDr.もびっくり!「今度は何があっても安胎薬を続けよう!」とお産直前まで漢方薬を服用し、44歳で元気な一粒種を出産。ママとお店に来てくれるごとに、その成長ぶりと聡明さには驚かされます。そう、補腎安胎薬は骨や脳も補うので賢く元気な子に育つのです。今から将来が楽しみです。

日本不妊カウンセリング学会
認定不妊カウンセラー
夏苅竜子

ながさきpress 2014年11月号

「流産・不育症」

2014年11月27日 | ながさきプレス「漢方のチカラ」
妊娠経験者の4割が流産の経験あり。繰り返さないためにも妊娠前から身体づくりを!

☆少なくない流産・不育症
「妊娠経験者の約4割に流産の経験があり、16人に1人が不育症」という報告があります。
妊娠初期流産の多くは受精卵の染色体異常(先天異常)のため、防ぎようがありません。中期以降は子宮頚管無力症など母体側の原因もあります不育症とは、妊娠はできるものの流産や死産を繰り返す状態を指します。続けて2~3回流産した場合は、専門の医療機関を受診しましょう。

☆リスク因子と西洋医学の治療
流産を繰り返す場合、子宮の形態異常内分泌異常、抗リン脂質抗体陽性などの免疫学的異常親側の染色体異常など様々なリスクが考えられ、状況により手術や薬物治療・遺伝カウンセリングなどが検討されます。
しかし、一番多い原因不明・偶発的流産に対しては残念ながら有効な手だてはありません。

☆漢方での流産対策
漢方では、流産・不育症に対して3つの面から取り組みます。

①偶発的流産を少しでも防ぐには、元気な受精卵=元気な精子と卵子の出会いが不可欠です!~腎を補い、質の良い精子や卵子ができるよう体質改善します。
内分泌(ホルモンバランス)を調える甲状腺疾患や黄体機能不全・高プロラクチンは、陰陽と気血の乱れが原因。体質に応じた漢方薬で身体を調えます。
子宮内環境の改善~着床後、胎児がすくすくと元気に育つためには暖かく栄養と酸素がたっぷりの“ふわふわベッド”が必要です。冷え症や貧血、生理痛・経血に塊のある方は要注意!妊娠前に活血薬補血薬でしっかりと改善しておきましょう!血栓ができやすいタイプや免疫性異常の場合は、活血薬免疫を調整する漢方薬を使います。

妊娠が分かったら流産防止胎児の発育を良くする>安胎薬を中心に、その方に合った漢方薬を服用します。

もし流産したら・・・「小産」(小さなお産)と捉え、3ヶ月~半年は心身を休めて回復に努めます。
流産はつらい経験ですが、「最終的には8割以上が出産に至る」という報告もあります流産を繰り返さないために、まずは身体づくりから始めませんか?

日本不妊カウンセリング学会 認定カウンセラー
夏苅 竜子

ながさきpress 2014年11月号掲載




妊活セミナー開催決定!

2014年11月26日 | お知らせ
年明けになりますが、来年早々に妊活セミナーの開催が決定しました!
医学博士、不妊カウンセラーの劉伶先生をお迎えして、「あなたが知りたい妊活の話(仮)」と題し
基礎体温から分かること、毎日の生活養生なども含め、妊活にまつわる様々な話をして頂きます。

 ○そろそろ授かりたいな…と考えておいでの方
 ○なかなか授からずにお悩みの方
 ○不妊治療中の方 

日時:2015年1月25日(日) PM1時~
場所:長崎県美術館2階ホール

詳細は一両日中に、ホームページや当店facebookでお知らせ致します。
ぜひ↓「いいね!」↓を押して情報をお待ち下さい。(*^-^*)



「うつ」からの妊娠~心身の健康が妊活への第一歩!~

2014年11月04日 | こうのとりがやってきた~店頭の症例から~
結婚3年目、40歳のAさん。「不妊検査はすべて異常なし。人工受精を4回したが妊娠しない」とご夫婦で来店されました。お話を伺うとストレスから不眠になり寝つきも悪く、多夢に悪夢、頭がボーっとする・・・休職し、心療内科に通院中で安定剤や睡眠剤、降圧剤など数種類服用しているとのこと。副作用からか口渇が強く、疲れやすい状態。料理をする気も起きず外食が続いていました。また月経血の大きな塊や頭痛、肩こりがあり、舌色は暗く舌の裏には太い静脈が2本ニョキッと並んでいました

これらの症状を、漢方では「お血痰濁(おけつたんだく)」といい、血液がドロドロで循環が悪い状態を示しています。この状態では、卵巣や子宮に十分な酸素や栄養が届かず卵胞発育や着床環境の悪化が危ぶまれます。睡眠中には傷ついた細胞の修復や再生、ストレスから身体を守るホルモンや性ホルモン、成長ホルモンなどさまざまなホルモンの生成と分泌がなされています。妊活するにも、どんな人であっても心身ともに元気な体を保つには質の良い睡眠が必須です。

妊娠、出産には大きなホルモン変化が伴い、うつなどが悪化しやすいため、その前にご本人の精神状態と睡眠を調えることから始めました2週間で安眠できるようになり、2ヶ月後からは卵巣を元気にする補腎薬も併用し始めました。4ヶ月ほどで仕事にも復帰され、料理もできるように。基礎体温やメンタル面は乱れたり落ち着いたりを繰り返しながら漢方薬の服用を続けられました。

来店2年後には西洋薬は不要となり、42歳ということもあって体外受精にトライ。しっかりと補腎を続けたこともあって初めての採卵で15個が取れ、グレードの良い卵を6個凍結。3度目の移植、43歳で妊娠!そのまま順調な経過をたどり44歳での出産となりました。先日、肌が白くて真っ黒な髪の可愛い女児を抱いてご報告に来てくれました。3年に渡るご夫婦の頑張りの結晶です。あふれる笑顔に出会え、本当にこの仕事の喜びを感じました。

薬剤師 夏苅和子

ながさきpress 2014年10月号