長崎・龍虎堂薬局 子宝・不妊相談blog ~あなたにもかわいい赤ちゃんを…~  

中国漢方による『周期調節法』での子宝相談! 不妊症や治療にお悩みの方へのお役立ち情報と薬局の情報をupしていきます。

龍虎堂薬局のご紹介

長崎県、長与町の漢方薬局です。開局は1978年、今年で36年目になります。 イスクラ産業の「不妊症専門講座(周期調節法)エキスパートコース」を受講。 年に一度、中国での研修や「お茶の間講座」・「スクーリング」などで中医師・中医学講師の先生方に師事し、不妊症や不育症の学習に研鑽を重ねています。 長崎の薬局で唯一、日本不妊カウンセリング学会の認定不妊カウンセラーがおります。不妊症でお悩みの方、結婚予定の方… 一人で、カップルで悩まずにご相談下さいね。 (ご相談はご予約制です。前もってご連絡下さい。) お店のHPへはブックマークからどうぞ。facebookもやってます♪(*^-^*)

エコノミークラス症候群

2016年04月20日 | あなたの身体をチェック!
熊本を中心に発生した大きな地震。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。
龍虎堂のある長崎は大きな余震には見舞われていませんが、小さな揺れを感じるたび、報道を見るたび、被災地域の方の安否を気遣わずにはいられません。

4月20日現在、被災地で車中泊する人の中でエコノミークラス症候群で亡くなった方が6人もいるという報道がありました。搬送されたのは11人、全員女性とのこと。
エコノミークラス症候群とは、下肢が鬱血して血栓ができる『深部静脈血栓症』と、血栓が移動して肺動脈に詰まる『肺塞栓症』を合わせた呼び名です。報道では「女性がエコノミークラス症候群を発症するのは、トイレに行かないよう水分摂取を控えているのが原因では」という医師のコメントとともに、現地のトイレ整備が急務であることと、予防のために数時間おきに体を動かすこと、水分をこまめにとることを呼び掛けていました。

エコノミークラス症候群を中医学でみると「お血(おけつ)」。「お血」とは勢いのないドロッとした血液、血流がゆっくりの状態をいいます。正常な血液は勢い良く血管内を流れているのですが、鬱血=血流がゆっくりになったとき、血管壁に傷があると血小板がくっついて血栓をつくります。エコノミークラス症候群を起こしやすい人は慢性的に「お血」で、血管が脆く傷つきやすい人といえます。

《お血の特徴》
顔色がどす黒い/皮膚が粗い/目に隈がある/唇が紫色/舌の裏の静脈がはっきり浮き出ている/シミ、そばかす/手の平に紅斑がある/アザができやすい/肩コリ、頭痛/体の痛み、痺れ/手足が冷える/脚に静脈が浮き出ている/痔がある/月経血の色がどす黒い、塊が混じる/生理痛がある など

漢方薬は「冠元顆粒」など「活血化お剤」と呼ばれるものが「お血」をサラサラにし、血流を良くします。「麦味参顆粒」など血液中の水分を増やす「補陰剤」も併せて使うとさらに効果的。水分補給は「温かいか常温で、少量を、こまめに」がポイントです。とはいえ、災害のように強いストレスにさらされた環境では養生どころではないですね。

たとえば身近な人同士で脚や肩などのマッサージをするのはいかがでしょうか。筋肉を揉むことだけでなく、人間の体に流れる「気」が手の平から伝わり、血流を良くしたり発散を助けたりするのです。これは特別な力でもなんでもなく、お腹が痛いとき手を当てる、子供を寝かしつけるのにポンポンと体を叩いたり頭を撫でてあげるなど、誰でも経験のあることのはず。「ふれあい」「手当て」は人薬(ひとぐすり)。気持ちが落ち込むとき、不安でたまらないとき、どうか一人で抱え込まず他の人と交流してください。
一日も早く事態が収束し、平穏な毎日が戻ることを祈っています。
(スタッフ:春田有紀子)

花粉症都市伝説

2016年03月29日 | あなたの身体をチェック!
すっかり春ですね。春といえば花粉症。もうお馴染みのアレルギーですが、勘違いされていることも結構あります。そこで、「薬局あるある“花粉症の誤解”」をご紹介!

誤解①「花粉症の人は免疫が強すぎる」「免疫を強くすると花粉症が悪化する」
…どちらも正しくありません。花粉症は花粉という異物に対する過剰な免疫反応です。この「過剰な」というのがアレルギー。過剰防衛はいわばパニックで、強さの証ではありません。免疫の強さとは「適切に・正常に働く」ということであって「攻撃力がむちゃくちゃ強い」ことではないのです。

誤解②「ヨーグルトで免疫が上がる」
…ヨーグルトにそういう力があるわけではありません。腸と免疫は深いかかわりがあるので、整腸目的で推奨されている、というのが答えです。実をいえば、アレルギーの人は動物性たんぱく質を分解する力が弱いので乳製品はおすすめできません。ヨーグルトに善玉菌がたくさんいるといっても、きちんと消化できてこそ。日本人が腸のために発酵食品をとるなら、味噌や納豆、漬物など昔から日本人が食べてきたものがいちばんです。

誤解③「花粉症は年をとると治る」
…加齢によって症状が軽くなることはあります。これは、治るというより「免疫反応が低下する」ということ。というのも、免疫の司令塔「T細胞」を体に送り出す組織は思春期をピークにだんだん小さくなり、だいたい60才ぐらいでなくなってしまうのです。すると免疫反応も下火に。ただ、胸腺がなくなると「T細胞」の質が落ちて自分の体を攻撃=自己免疫疾患のリスクが上がります。花粉症は出なくなっても、手放しでは喜べません。

誤解④「私は丈夫だから花粉症にはならない!」
アレルギーになりやすい体質は確かにありますが、そうでなくても、ストレス、睡眠不足、飲食の不摂生は免疫の低下や異常の大きな原因になります。特に睡眠不足(時間だけでなく睡眠の質が重要)はハイリスク。体力に自信があって無理がきく人ほど危ないとも言えるわけです。「花粉症のピークは40代」と言われるのも、働き盛りで慢性的に過労・睡眠不足の人が多いということが一因かもしれませんね。

というわけで、「免疫を正常にする」「腸を健康にする」「中年以降は自己免疫疾患に注意」「体力を過信しない」ということをしっかり頭に入れてくださいね。
免疫を正常化するのにおすすめの漢方は『衛益顆粒』や『シベリア霊芝』など。腸内環境には『イサゴールプラス&ワンポラックおん』で理想のバナナウンチを。免疫異常を防ぐには『バランスターWZ』がイチオシ。細胞を作る良質の材料が、体の若さ・強さの源なのです!

(スタッフ:春田有紀子)

漢方の軟膏は常備すべしっ!

2015年08月07日 | あなたの身体をチェック!
こんにちは。
スタッフの春田です。

漢方薬には塗るものもあるのをご存じですか?生薬を胡麻油や豚脂で練り上げた軟膏です。
これがとっても良く効くのですよ~。
代表的なものを挙げると、

紫雲膏(しうんこう)
・・・皮膚が「切れた、割れた、裂けた、崩れた」といった状態をキレイに治します。やけどにはこれが一番。手術後の傷跡なども、少し時間はかかりますがよく治ります。紫根という生薬の色でワインレッドの軟膏です。

太乙膏(たいつこう)
・・・赤くて痒いときはこれ。蚊に食われたところにこれを塗ると痕が残りません。薄い黄色でカレーに似たスパイシーな香りがします。もちろん、切り傷や擦り傷にも。


中黄膏(ちゅうおうこう)
・・・じゅくじゅくと汁の出るようなときはこれ。黄柏、ウコンという生薬の色でまっ黄色。ガーゼなどに塗りつけて患部に貼るのがおすすめです。


華陀膏(かだこう)
・・・有名な水虫薬。じゅくじゅく水虫、カサカサ水虫、爪水虫にもよく効きます。ガサガサ・ゴチゴチのかかとに擦り込んで靴下を履いて寝ればしっとり。ひどい手荒れの人は紫雲膏と華陀膏を混ぜて使うと効果的です。

紫雲膏は組織修復太乙膏、中黄膏は抗炎症華陀膏は抗菌作用と角質軟化作用に優れているので、使い方を覚えるといろいろな症状に使えます。
私は家に常備して、ケガには紫雲膏虫刺されには太乙膏掻き壊したら中黄膏魚の目やマメには華陀膏、と日々お世話になりっぱなし。ガサツでしょっちゅうケガをしますのでね・・・。
蚊に食われた痕が残りやすいので夏は太乙膏LOVE。パンプスで変形して硬くなっていた足の小指の爪は、華陀膏でさくら色の爪に生まれ変わりました。

地味ながらすこぶる優秀な漢方軟膏。
アウトドアで遊ぶことの多い夏はケガや虫刺されの機会も増えます。一家に1つ、できれば4つ、おすすめです。

スタッフ:春田有紀子



カラッと除湿!~梅雨の養生~

2015年07月08日 | あなたの身体をチェック!
梅雨に体調を崩しやすい人の多くは、水分代謝が悪くて体の中に余計な湿気が溜まっている人。
まるで体の中まで梅雨みたいです。そういう人の特徴は、「重い、だるい」という感覚。

湿気が胃腸に溜まれば食欲不振や吐き気・下痢に。胸に溜まれば咳・痰や鼻水に。
皮膚の下に溜まれば浮腫や湿疹に。気血の循環を邪魔すれば痛みや痺れなど、体の中の過剰な湿気は色々な症状を引き起こします。

症状に心当たりのある方、まずは鏡で舌を見てください。表面に白い分泌物が分厚くついていませんか?

ついている人は、
 ●水分をたくさん摂っていませんか?
 ●毎日、冷たいものを飲んだり食べたりしていませんか?
 ●甘いもの、脂っこいものなどが好きですか?
 ●ストレスを溜めていませんか?

こうしたことが知らず知らずのうちに脾を弱め、水分代謝を低下させています。口がねちゃねちゃして気持ち悪いからよく水分を摂る、という人は既に体が湿気だらけ。湿気を水で洗い流すことはできませんよね。必要なのは“除湿”!



漢方薬は、湿気の溜まった場所と症状に合わせて「健胃顆粒」「健脾散」「勝湿顆粒」「瀉火利湿顆粒」「独歩顆粒」などを使い分けます。
気のめぐりが悪くなると水分も停滞するので、「冠元顆粒」「開気丸」など気をスムーズに流すものを併用することも。
湿気が溜まって濃くなると、ネバネバした痰になります。
痰には喉に絡んだりする“見える痰”と不眠や精神不安定を引き起こす“見えない痰”があり、“見える痰”には「平喘顆粒」や「柴朴湯」など。
“見えない痰”には「温胆湯」が優れた効果を発揮します。

鬱陶しい梅雨、せめて体の中はカラッとさっぱりさせたいですね☆

スタッフ:春田 有紀子


第86回「普通の生理」って!?

2011年04月14日 | あなたの身体をチェック!
 初潮から閉経まで、40年前後もある生理。しかし、そう人と比べる事もないため「普通の生理」がどういうものなのか?知らない方が少なからずおられます。子宝相談に当たって、必ずお伺いするのが生理の状態。生理期間・量・色・質などからその人の子宮や卵巣の状態、体質をみていきます。特に妊娠を希望していない場合でも、順調な生理は健康の証です。ぜひ、チェックしてみてください。

「普通の生理」とは
生理周期:25~35日前後の周期で安定している。
 早くなったり遅れたり、月経不順ではない。

出血期間:3~7日程度
 量が多いのは2~3日目
 以前と比べて出欠量が減っていないかどうかが重要
出血の色:やや暗赤色
 量が多い日でも茶褐色や黒っぽい、色が淡いなどは問題
質:レバー状や内膜様の塊はなく、サラサラしている
生理痛はないor下腹部やや重い程度


これらに問題があれば、何らかのトラブルが背後にあると考えます。不妊に関係があるトラブルは、子宮内膜症・多嚢胞性卵巣・子宮筋腫・高プロラクチン血症・無排卵月経などさまざまあり、20~30代の女性にもしばしば見られます。また、「生理があればいつまでも妊娠できる」と言う訳ではありません。妊娠を希望していなくても、自分の身体のために「普通の生理」を取り戻しましょう。
漢方薬はそんな女性の頼もしい味方です!
お気軽にご相談下さい。

ながさきプレス 2011、4月号掲載