「生理がある」からといって油断は禁物!きちんと排卵しているか確認しましょう!
~排卵と生理のしくみを知ろう!~
「卵巣」の存在を意識したこと、ありますか?卵巣から分泌される女性ホルモンは生理や妊娠・出産を筆頭に
“美と健康”の維持には欠かせないもの。卵巣は女性にとって大切な器官なのです。システムがうまく働けば卵胞が育って排卵し、排卵後14日前後で生理が起こります。初潮から数年と閉経前は無排卵でも問題ありませんが、性成熟期でありながら
生理周期が21日未満or
36日を超える場合は、
排卵トラブルの可能性もあります。まずは、基礎体温をつけてみましょう!
~排卵トラブルは大きく分けて2つ~
排卵トラブルは
①卵胞が育たない【卵胞発育障害】と
②排卵がうまくいかない【排卵障害】の2つに分けられます。特に
①は
月経不順や
無月経・不妊にもつながるため深刻です。様々なホルモンの失調やストレス、ダイエット、疲労や卵巣の病気などによって排卵トラブルが起こります。
【卵胞発育障害】の原因は
○脳からの司令伝達不良 ○卵巣の機能低下 ○高プロラクチン血症(高PRL※プロラクチン=乳汁分泌を促進するホルモン)○多嚢胞性卵巣症候群(PCO)などが挙げられます。西洋医学では原因と状況に応じて排卵誘発剤やプロラクチンを下げる薬剤・ピルなどが投与されます。
【排卵障害】の原因は
○LHサージ(※卵胞が成熟すると起きる、黄体化ホルモンの大量分泌。この刺激によって排卵が起きる)が起きない ○PCOや加齢により卵巣の膜が硬い ○高PRL などが挙げられます。妊娠を希望する人には排卵を促す注射やプロラクチンを下げる薬剤、不妊治療が適用されます。
~無排卵を放置しないで~
「生理がなくてラクだわ」とか「生理不順でも気にならない」という人もいるようですが、そこに見え隠れする
排卵トラブルは不妊の原因となるだけでなく、
さまざまな婦人病につながりかねないため絶対に放置してはいけません。無月経にはよくホルモン剤が投与されますが、長期に渡る場合は漫然と使っても根本的な治療にはならず、更に卵巣機能が低下する恐れもあります。元をただせば体質からおきるもの。排卵できない原因を探り、
自分の力で排卵できるよう改善することが大切です。バランスの良い食事で適正体重を保つことや、夜ふかし、睡眠不足など不規則な生活を見直すことも忘れずに!
~漢方で卵巣力を取り戻す!~
排卵トラブルの原因は多岐に渡るため、漢方での対応はさまざま。
卵胞の発育不良や
排卵不良は、脳や卵巣・ホルモンをつかさどる
“腎”と
“気血の流れ”に問題があると考え、
補腎薬と
理気活血薬を使います。
高プロラクチンに対しては
疏肝薬を。小さい卵胞が多数ありながら主席卵胞(排卵する卵胞)が育たない
多嚢胞性卵巣には
化痰薬を使うこともあります。
特に無排卵の場合は「回復までには放置した倍の時間がかかる」といいます。ホルモンバランスを調えて順調に卵胞発育の手助けをすることができますので、出来るだけ早くご相談ください。
日本不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー 夏苅竜子
ながさきpress 2014年9月号掲載
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