長崎・龍虎堂薬局 子宝・不妊相談blog ~あなたにもかわいい赤ちゃんを…~  

中国漢方による『周期調節法』での子宝相談! 不妊症や治療にお悩みの方へのお役立ち情報と薬局の情報をupしていきます。

龍虎堂薬局のご紹介

長崎県、長与町の漢方薬局です。開局は1978年、今年で36年目になります。 イスクラ産業の「不妊症専門講座(周期調節法)エキスパートコース」を受講。 年に一度、中国での研修や「お茶の間講座」・「スクーリング」などで中医師・中医学講師の先生方に師事し、不妊症や不育症の学習に研鑽を重ねています。 長崎の薬局で唯一、日本不妊カウンセリング学会の認定不妊カウンセラーがおります。不妊症でお悩みの方、結婚予定の方… 一人で、カップルで悩まずにご相談下さいね。 (ご相談はご予約制です。前もってご連絡下さい。) お店のHPへはブックマークからどうぞ。facebookもやってます♪(*^-^*)

男性の身体を知る その2:オトコの妊活!

2015年02月24日 | 妊活セミナー2015
男性の身体を知る その2…オトコの妊活!

1.ライフスタイルを見直す!

男性不妊は生活習慣と深い関係があります。

◆過度の飲酒
喫煙
肥満・生活習慣病
きつい下着
ストレス
睡眠不足
熱い長湯・温泉・サウナなど


女性は「冷やすな」が合言葉ですが、男性は逆に温めすぎは禁物。精子は、しめつけられずゆったり・涼しい環境が好きですから、きついボトムス、熱い風呂・サウナなどはNGです。タバコは残念ながら造精機能、受精能、性機能ともに良い影響はひとつもありません。女性だけでなく男性も妊活=生活習慣の改善と体づくりをおすすめします。
女性の卵は後からつくることができませんが、男性の精子は毎日つくられます。古い精子はどんどん排泄し、常に新鮮な精子を補充しておくのが妊娠力UPのコツ。また、卵の成長が10ヶ月程度かかるのに対し精子は2~3ケ月で成長するので、妊活による質の向上は卵よりも精子の方がスピーディーです。

2.体質別・漢方薬のサポート

体質の偏りは精子にも当然影響します。

腎精不足・・・元気がない、エネルギーが足りないタイプ
《症状》性欲がない、疲れやすい、胃腸が弱い、軟便、足腰がだるい など
《精子の状態》精子数が少ない、運動率が悪い
《おすすめの漢方薬》体質に合った「補腎薬」。


熱証・・・身体に熱がこもっているタイプ
《症状》暑がり、ほてりやすい、冷たいものをよく飲む など
《精子の状態》精液量や精子数が少ない、運動率が悪い、奇形や死滅精子が多い など
《おすすめの漢方薬》身体の余計な熱を取り、精子を元気にする漢方薬。


痰濁お血・・・体内ドロドロタイプ
《症状》メタボ気味、血圧や中性脂肪が高い、精索静脈瘤がある など
《精子の状態》運動率が悪い、奇形率が高い など
《おすすめの漢方薬》ドロドロを取り、血液の流れを良くする漢方薬。

妊活世代は働き盛り。心身の疲れが蓄積すればうつ病などこころの病に繋がっていくこともあります。ストレスに潰されない身体をつくるためにも漢方はとても有効です。仕事も家庭も大切にしたい、だからこそ、自分の身体を大切にしましょう。

男性の身体を知る その1:男性不妊とは?

2015年02月20日 | 妊活セミナー2015
男性の身体を知る その1・・・男性不妊とは?

WHOが行った7273組のカップルの不妊原因調査によると、原因が女性のみは41%、男性のみは24%、男女ともにありは24%。不妊の約半数は男性側にも原因があることがわかっています。

~男性不妊ってどんなもの?~

1.精子の異常(造精機能障害

正常な精子の基準は、
◆精液量: 2.0ml以上
◆ph値:7.2~7.8
◆精子濃度: 2000万以上/ml
◆総精子数:4000万以上
◆精子運動性:前進50%以上
◆正常形態精子:30%以上
◆白血球:100万未満/ml


となっています。この基準に満たない場合は乏精子症、精子無力症、精子奇形症、無精子症などの造精機能障害に当てはまり、男性不妊の90%を占めます。

健康な男性の一回の射精あたりの精子数は数千万~5億ぐらい。そのうち、膣から子宮までたどり着くのは数千~数十万、さらに卵までたどり着けるのは数十~数百。精子は受精のために卵の周りの膜を溶かす酵素を出しますが、一匹の酵素では膜はとても破れません。数十、数百匹のアタックでようやく破れた部分に入り込んだ運の良い精子、そのただ一匹だけが受精します。精子数が少ないということは卵にたどり着く精子も少なく、受精の突破口を開くアタック回数も少ないということです。
SEXが問題なく行えても精子が正常かどうかはわかりません。赤ちゃんを授かりにくいときは男性も精液検査が必須なのです。

2.その他の異常

男性不妊の8人に1人は性機能障害(ED)性欲減退によるセックスレス、勃起障害、射精障害、ホルモン分泌不全などがあり、ストレス降圧剤・向精神薬・消化性潰瘍治療薬などの薬剤が影響している場合もあります。
他に、副性器障害精路通過障害など器質的な問題も男性不妊の原因です。

その2につづく

女性の身体を知る その4:赤ちゃんを授かるために

2015年02月19日 | 妊活セミナー2015
女性の体を知る その4・・・赤ちゃんを授かるために

どういう体の状態が「正常」か、だいたいつかめてきたでしょうか。
では、赤ちゃんを授かるために大切なポイントをまとめましょう。

正常=調った体とは
1. 月経痛がない
2. 冷えがない
3. 月経周期が正常
4. 排卵期にオリモノがある
5. ストレスを発散できる


そのために必要なのは・・・
血流を良くする ホルモン分泌を活発に、正常にする 心身の緊張をほぐす 体に溜まっている老廃物や炎症を取り除く

授かりやすい体づくり
“調った体”というのは、元気な卵が育って排卵し、受精し、成長する体のこと。
卵は「卵の赤ちゃん」の状態から65日の成長を経て排卵されます。「卵の赤ちゃんの赤ちゃん」の状態から数えると、排卵までの日数は290日。元気な卵を育てるには3ヶ月~10ヶ月必要ということになります。そのため、漢方での体質改善は最低3ヶ月が目安です。
卵は精子と違い体の中で作って補充することができません。もって生まれた在庫をどんどん使って、使い切ると閉経です。そして卵の年齢はその人の年齢と同じ。25才の人の卵は25年前に製造された卵。35才の人の卵は35年前に製造された卵。鮮度が落ちると赤ちゃんになる力も弱まります。女性の妊娠力が充実しているのは21~28才結婚適齢期は人それぞれですが、妊娠適齢期は皆同じだということは忘れないでください。

治療・手術にはリスクもある
卵巣の手術をした方、ピルを長期服用している方では卵巣機能が低下するおそれがあります。また、排卵誘発剤の使用が卵巣の負担になることも。今ある卵を元気に育てること、卵巣機能を底上げすることは漢方の得意分野。焦らずじっくりケアしましょう。

月経期のケア(子宮をキレイにお掃除期)
1. 冷やさない ~生脚、薄着は禁物
2. リラックス ~たくさん笑う
3. 月経痛をなくす ~つらい生理とはサヨウナラ
4. 栄養を補う ~肉と野菜を煮込んだ温かいスープがおすすめ

《おすすめの漢方》婦宝当帰膠、冠元顆粒、逍遥丸など

低温期のケア(卵をぐんぐん育てる期)
1. 23時までに寝る ~卵は夜育つ
2. 落ち着いた生活 ~騒がしいと卵もおちおち育てない
3. 潤いをつくる ~卵が育つには“水”が必要
4. たっぷり血液 ~ホルモンが働きやすい環境をつくる
《おすすめの漢方》婦宝当帰膠、杞菊地黄丸、瀉火補腎丸など


高温期のケア(ふかふかベッドをご用意期)
1.赤ちゃんの部屋を適温に ~36.7℃以下は低すぎ、37℃以上は高すぎ
2.ストレスを溜めない ~精神の安定が着床には大切
3.生殖器の炎症はNO! ~赤ちゃんの部屋は清潔に
《おすすめの漢方》双料参茸丸、参茸補血丸、逍遥丸など


漢方では妊娠後には赤ちゃんを守るケア出産後や流産後(※流産も小さなお産と考えます)には次の赤ちゃんを授かるためのケアを十分に行います。このケアを怠ると、2人目不妊や産後の不調、産後うつなどの原因に。「妊娠しっぱなし」「生みっぱなし」ではなく、いつでも授かる体を保つのが漢方です。特に高齢の人は流産率が高いので、ケアは必須と考えてください。

次回は「男性の体を知る」です

心理と病気~2月の勉強会より

2015年02月17日 | 勉強してきました
2月8日、埼玉県草加市「松一屋薬局」の松永樹浩先生をお迎えして、本年度1回目の定例勉強会が開かれました。
今回は「中医心理学」と題してご講義頂きました。



◆成功する人=怒りをコントロールできる人
中医学では感情は五臓の働きと密接に関わると考えます。
五臓の不調は感情に影響し、また、激しい感情は五臓に影響します。
特に怒りは病気に繋がることの多い感情です。怒りは気の鬱滞から熱を生じ、熱をもった気は上に上がります。
症状としては

気の鬱滞・・・胸や背中・脇腹の脹痛、げっぷ、おなら など
気の上昇・・・胃液の逆流、心臓の痛み、血圧上昇、頭痛、めまい、意識障害 など


怒りを表現する「腹が立つ」「腹が膨れる」「血がのぼる」などと言うのはまさにこうした症状を言い表していますね。
怒りを主る五臓は「肝」肝の行き過ぎを抑えるのは「肺」肺の働きを助けるのは「脾」ですから、このバランスをとることで怒りっぽさは改善していきます。
カッとなりそうなときに深呼吸をすると落ち着くのは、身体に滞った「濁気」を吐き出し「清気」を取り入れることで気が循環するため。上昇した気が降りるので「頭を冷やして」冷静になることができるのです。
過剰な怒りは自分も他人も傷つけてしまうもの。実り多い人生を送るには、怒りをコントロールすることがとても大切です。

弱いのはこころだけじゃない
「こころが折れる」「ハートが弱い」などという言葉をよく聞くようになりました。
こころの弱さはすなわち五臓の弱さ。
子供はよく動き、よく眠り、しっかり食べて排泄し、友達と遊ぶことで心身ともに成長します。友達とのもめ事や、大人に叱られたり、失敗したり、悔しい思い、情けない思いなどを経験してこの世は自分の思い通りにならないということを知り、こころを鍛えていくのです。そうした経験が少ないと、自分の尺度に合わないことは何でもストレスと感じて不平不満が多く、衝突しやすく、その解決方法も稚拙なまま大人になってしまいます。それがこころの折れやすい人です。
五臓を強くするにはある程度の負荷が必要ですが、「こころの負荷」もそのひとつです。
こころの病の治療には、まず五臓の働きを回復し、それから少しずつこころに負荷をかけて鍛錬する必要があります。こころの強さは薬だけでは得られません。


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「寿命と健康寿命は違います。長生きしても死ぬまで心身ともに健康でいられるわけではない。皆そのことを忘れている」と松永先生。
そのとおり!いわゆる『ピンピンコロリ』を理想とするなら、血糖値だ血圧だという「部分」ではなく、自分という人間全体のバランスをとる。これしかないのです。
我々の学ぶ中医学は、豊かな人生を生きるための知恵の結晶なのでした。

~定例会終了後は松永先生を囲んでの懇親会、薬膳夕食会でした。

こちらは長崎伝統野菜辻田野菜と烏骨鶏の蒸しスープ。
真ん中にぴょろんとしているのが冬虫夏草と枸杞子。冬虫夏草は肺腎を補い身体を温めます。飲んだ後、身体がポカポカに!

こちらは五島の鹿肉を使ったお料理。鹿肉は五臓を強めます。柔らかくまるで牛肉のよう・・・とっても美味~!

スタッフ:春田有紀子

女性の身体を知る その3:基礎体温を知る

2015年02月16日 | 妊活セミナー2015
女性の体を知る その3・・・基礎体温からわかること

「基礎体温」を理解しましょう。
基礎体温は、5時間以上の睡眠をとった状態で、朝目が覚めたときに舌下で計る体温です。基礎体温からはホルモンのバランス排卵しているかどうかストレスが溜まっているかどうか卵巣機能 を知ることができます。

正常な基礎体温
●周期は27~35日の間で規則正しい 
●月経期~低温期の体温は36.2~3℃位で、変動は小さく安定している
●排卵は周期12~19日目の間で、高温期への体温上昇はスムーズ
●高温期は12~14日の間で安定している



心配な基礎体温
~子宮や卵巣、ホルモンバランスに問題があり妊娠しにくいタイプ~

1. 周期が長い(40日前後)・体温が低い(36℃をしばしば切る)
卵の発育が悪い、黄体機能不全、甲状腺機能低下、冷え など
…卵巣力をUPすることと、冷えの改善が必要です。


2. 周期が短い(25日以下)・体温が高い(低温期が36.5℃以上)
卵巣機能低下(プレ更年期)、身体に熱がこもっている、排卵誘発剤やホルモン剤の長期使用 など
…卵巣力UPと、身体を潤してこもった熱をとることが必要です。


3. 月経中の体温が高い
月経痛がひどい、子宮内膜症、子宮筋腫、黄体ホルモン補充後など
…ドロドロ血液を取り除く必要があります。


4. 排卵期ダラダラ上昇
排卵障害、高プロラクチン、黄体機能不全 など
…気血の巡りを良くし、元気な卵を育てる・排卵する力をつける必要があります。


5. 一相性(高温・低温に分かれない)
無排卵月経、無月経
…自然妊娠は難しい状態。脳・卵巣・子宮の働きと血行を改善する必要があります。


6. 体温変動が激しい
自律神経の乱れ(ストレス、睡眠不足など)、高プロラクチン など
…気血の巡りを良くしてホルモンバランスを調える必要があります。


その4につづく