内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

リモート・レッスン、原稿修正・推敲3件、明日の授業の準備

2021-09-05 19:31:00 | 雑感

 5時48分から6時48分の1時間で10,3キロ走る。かろうじて目標をクリア。日曜日は普段より長く走ることが多いのだが、今日は、明日から始まる授業の準備など、今日中に終えておくべき仕事が三つ四つあるので1時間で切り上げた。コースは、直線路が多く、もっともスピードが出しやすいマルヌ・ライン運河沿いの遊歩道にした。ちょうど30分走ったところでターンし、同じコースを戻った。
 9時から修士二年生の日本語読みのリモート・レッスン。テキストは、荒野泰典『「鎖国」を見直す』(岩波現代文庫 2019年)「3 近世日本の国際関係の実態」の「三 対馬口 ― 朝鮮との「通信」の関係」。この箇所を選んだのは、修士論文で対馬の近世外交史を研究対象としている彼女の希望。
 声に出して読むと、一字一句をゆるがせにできなくなる。発音が間違っていたり曖昧だったりすると、それらの箇所は私がすべて指摘する。彼女が自分で読んでいて気づくこともある。例えば、同じ言葉に傍点が振ってある箇所とそうでない箇所があるがそれはなぜか、「タテマエ」が片仮名書きになっているのはなぜか、とか。難しい漢語も出てくる。例えば、「禅譲」「冊報」「交隣」など。「三浦の乱」(1510年)など、歴史的事件に言及されているところでは、歴史大辞典を画面共有して概要を確認する。1時間でたった3頁読んだだけだが、ただの日本語音読レッスンではなく、日仏チャンポンのディスカッションを含んだミニ演習にもなっている。
 次回は来週日曜日。本人は週日毎日レストランでアルバイトをしている。週末は原則休みのようだが、土曜日はときどき急遽シフトに入ってくれと頼まれるらしい。
 10時から1時間余り、事典の原稿の修正。編集担当者からやはり短くしてくれと頼まれた。なんとかスペース抜きで5000字以内に縮小し、その他指摘された点を修正し、一応原稿執筆は終了。即送信。
 昼食後、来年3月の国際シンポジウムの発表要旨の微調整。この原稿そのものがどこかに発表されるわけではなく、どんな内容かシンポジウムの学術委員たちに分かればいいので、締め切りを待たずに原稿を送信する。すぐに委員の一人から受領のメールが届く。
 15日が締め切りの学会誌掲載原稿「旧都崩壊 ―日本精神史における歴史認識の転回点としての近江荒都歌―」に少し手を入れる。後は、論文に引用した本が日本から届くのを待ち、注に引用箇所の頁数を入れれば原稿完成。
 夕食前の最後の一仕事は、明日の授業のために作成済みのパワーポイントの最終確認。スライドを作り込み過ぎると、学生たちはそれを見て私の話を聞いてわかったつもりになってしまうから、あえて「多孔性」のテキストにしてある。そのテキストを口頭でのみ補っていく。授業の終わりに簡単な理解度テストを行う。