内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

運命と偶然との間で揺れ動きながら、私たちは生きている

2018-01-28 21:49:06 | 雑感

最近、仕事の後、毎晩のように映画を観ています。以下は、今日ある映画を観た後で心に浮かんだよしなしごとです。

 運命は物理的法則ではない。もしそうだったならば、それを愛することも憎むことも私たちにはできない。運命はそれを避けられない。その点は物理的法則と同じだ。にもかかわらず、運命を愛するか憎むかは私たち次第だ。そこが物理的法則とは違う。
 偶然は単なる不慮・想定外の事態ではない。もしそうだったならば、それを愛することも憎むことも私たちにはできない。偶然はいつでも起こりうる。想定外でしたと言って済ますこともできる。にもかかわらず、それを自分の人生の出来事として引き受けるかどうかは私たち次第だ。そこが単なる不慮・想定外の出来事とは違う。
 どうにもならない物理的法則と単なる不慮・想定外の事態という両極の間で、私たちは運命と偶然との間で揺れ動き、否応なくその都度選択せざるをえず、その選択の結果は自らのそれとして引き受けつつ、その結果に一喜一憂しながら生きている。
 私たちがそうであることを望むと望まざるとにかかわらず、そうできるように私たちが創られていることそのことが生命なのだろう、そう私は思う。