内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

朝の快泳、マルシェで買い物、秋の長雨、終日机に向かう

2013-09-15 01:15:00 | 雑感

 今日(土曜日)は夜明け前から雨が降り始め、終日雨がそぼ降る、ほの暗く寂しい、静かな1日。そんな天気のせいか、今朝のプールは空いていた。おかげでほぼ自分のペースで泳げた。40分で背泳ぎ1300m、クロール700m,平泳ぎ100mの計2100m。いつもはもっと混んでいるので、前の泳者との間隔を取るためにペースを落とさなくてはならないが、今日はほとんどその必要がなかった。いつもこうだったら理想的だけれど、まあ市民のための市営のプールであり、しかもとても安いのだから、今の条件でも十分にありがたいと思っている。
 ただ一言だけ常日頃感じていることを言わせていただけるなら、あの泳いでいるというよりは漂っているだけのお年寄りたちの中に、ちゃんとそういう人たちのためのスペースはたっぷりとってあるにもかかわらず、コースロープが張ってある遊泳コースに入ってくる人が必ずいるのだが、あれはいったいどういうつもりなのだろうか。明らかに他の泳者の邪魔になっているのにぜーんぜん平気なんですよね。さすがフランス人というか、個人の権利意識だけはそれこそ骨の髄まで染み込んでいるんでしょうね。もちろん、ちゃんと周りに配慮して、速い泳者に「どうぞお先に」と笑顔で譲ってくださる気持ちのよい人たちもいらっしゃることは、フランス人たちの名誉のために申し添えておきます。
 プールの帰りに、久しぶりにポール・ロワイヤルのマルシェで買い物。いつもの八百屋さんで野菜と果物を買い込む。随分買い込んだが22€もしなかった。品質もよく値段も良心的。この八百屋さんとは今のアパルトマンに越してきてすぐからの付き合いだからもう7年になる。何ヶ月間が開いても、行けばかならず挨拶を交わす。
 午前中は小林論文の仏訳。前半をほぼ訳し終える。ただ、後半は西田からの引用が多く、議論も複雑になるので訳にも少し難儀しそうだ。しかし、小林さんの論文を仏訳することは私にとっていつもとてもいい勉強になり、こちらの思考を刺激してくれる。
 午後は自分の発表の要旨作成。いつものことだが最初からフランス語で書く。意外にすらすらと書け、1時間ほどで一応書き上げた。もちろんこれまでに何ヶ月も折にふれてあれこれ参考文献を走り読みしては思案していた時間を除いての話ではあるけれど。今日は敢えてこれで切り上げ、夜は主要な参考文献を再度拾い読みするだけにする。そうして原稿を1日寝かして、明日の午後推敲して、シンポジウム責任者に送るつもり。タイトルはまだ決めていないが、西田哲学がベルクソンの生の哲学から離れるまさにその場所でラヴェッソンの習慣論と出会う、ということが言いたい。とはいうものの、「ベルクソンとの別れ、ラヴェッソンとの出会い」じゃ、いくらなんでも恋愛小説みたいでだめですね。もっと哲学の発表らしいタイトルを考えないと。
 そのタイトルと要旨の和訳は明日の記事で掲載いたします。